べりべりっと脱ぐ爽快感!『とうもろこしぬぐぞう』【NEXTプラチナブック】
その手足は健康的に日焼けをし、青々とした身体にふさふさのひげ。あぐらをかいて、まっすぐにこちらを見る彼の名前は「とうもろこしぬぐぞう」。なんて堂々した名前なのでしょう。今から彼がすることといえば、もちろん。
「いくぞ!」
さあ、はじまりました。ばりばり、べりべり、ぺりぺりときて、べろーん。それは見事なぬぎっぷり。黄色に輝くつやつやの粒も見えてきましたよ。ついでにふわふわのひげも……。
そうなのです。この絵本は、とうもろこしが自ら、ただひたすらにその葉っぱをぬいでいくお話。どうでしょう、この気持ちよさ。ぬぐぞうさんにつられて、みんなが嬉しくなってしまいます。力強い墨の線と、愛嬌のある表情。そして、どこか懐かしい雰囲気を漂わせながら、きっと彼は、あっという間に子どもたちの人気者になってしまうのでしょうね。
ああ、とうもろこしにかぶりつきたくなってきましたよ。作者はらしままみさんの絵本デビュー作です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
とうもろこしの「とうもろこしぬぐぞう」さんが、葉っぱの服や、ひげであるかみの毛をバリバリ、ぶちぶちと潔く脱いでいくスカッとする絵本。その脱ぎっぷりや言葉のリズムに加え、墨ラインで描かれた力強い筆致が見るものの五感にうったえます。最後はおふろでおいしそうに温まるぬぐぞうさん。子どもに人気の「とうもろこし」へのさらなる興味をそそるだけでなく、毎日のお着替えやおふろの場面でもマネしたくなる、何度もめくりたくなる絵本です。作者のデビュー作。
「はじめてえほん」シリーズ。
はらしままみさんのデビュー作だそう。
題名もそうですが、表紙絵から漂うオーラに圧倒されます。
筋骨隆々のアスリートの美しさを感じます。
トウモロコシの主人公が、ただ、皮を脱ぐ、それだけで、こんなに魅せるなんて。
オノマトペも楽しく、ページをめくるだけで、何とドラマティック!
そうそう、トウモロコシの皮を取る時の感覚ってまさにこんな感じだけに、
共感してしまいます。
ちょっと詰めが甘いところもご愛敬。
なにせ、スイートコーンですもの、ね。
和風なたらい、脱衣かごも風情たっぷり。
まさしく、金メダルのように神々しい実の色に、拍手!です。
乳児・小さい子から楽しめそうです。 (レイラさん 50代・ママ )
|