初雪の朝、外で遊びたいさきちゃんですが、まだコートの用意ができていません。「さきちゃん、ちょっといらっしゃい」とおかあさんはさきちゃんを屋根裏部屋へ誘いました。そこにはおかあさんが大事に着ていた真っ赤なコートが。さきちゃんは袖を通してみますが、やっぱりちょっと大きいみたい。「ミコさんにしたてなおしてもらいましょうか」ふたりは森で評判の仕立て屋ミコさんのお店にむかいます。
石井睦美さんの優しく語りかける文章と、愛らしく心地よい布川愛子さんのイラストが人気の、季節をめぐる「おようふく絵本」シリーズの最新刊。『はるのワンピースをつくりに』『あきのセーターをつくりに』に続き、第3作目となる今回は冬のおはなしです。
仕立て屋のミコさんはさきちゃんの希望を丁寧に聞きながら、素敵なコートに仕上げていきます。お母さんの思い出が詰まった服が、生まれ変わって娘に受け継がれる。なんて素敵なストーリーなんでしょう。これは大人も憧れてしまいますよね。さきちゃんと一緒に、ボタンや裏地を選んだり、自分だったらどんなコートにしたいかな?なんて想像しても楽しいはずです。おしゃれ好きのあの子にぜひおすすめしたい1冊。子どもから大人まで、この愛らしい世界をめいいっぱい楽しんでくださいね。
(出合聡美 絵本ナビライター)
シリーズ第3弾!想い出のつまったおかあさんのコートが、わたしのコートになったの!雪のふる、しずかな朝です。はやく外に出てあそびたいさきちゃんを、おかあさんは屋根裏部屋へつれていきました。大きな箱をあけると、そこにはおかあさんの赤いコート。着てみるとさきちゃんにはおおきいみたい…。「ミコさんに、したてなおしてもらいましょう」とお店にむかいます。
おかあさんが昔着ていたコートをリメイクして、さきちゃんの冬のコートを作ります。
おかあさんはそのコートに思い出があるというところが印象的でした。
冬のコートを着たさきちゃんを見るたびに、おかあさんは森にもみの木を採りに行ったことを思い出すのでしょうね。
心暖まる素敵なお話でした。 (みいのさん 60代・その他の方 )
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