言葉を話さないものたちと一緒にいたくて、ぼくは動物園に行く。そしてある日、知ってしまった……。少年とゴリラの奇跡の物語。
言葉を話すことができないトムは、コミュニケーションに手話を使います。
社会の偏見の中で居場所を探すトムの行き先は動物園。
そして、手話でゴリラと話すことができるのです。
トムに妹ができました。友だちになったゴリラのザンジにもあかちゃんができました。
そのことで、トムとザンジは心通わせることができるのです。
あかちゃんを取り上げられたザンジの悲しみ。
トムは妹のデイジーをつれてゴリラのおりに入り込みます。
心の通い合い、子どもを思う母親ゴリラの愛情、すばらしい話です。
理解できない大人たち、聾に対する偏見、問題提起がされています。
そして、トムはこの大事件の中で、言葉を発することができました。
トムの成長、優しさが響き渡ります。
この物語の中の純粋な部分と、偏見社会の中に自分もいるのだと思いました。
とてもためになる本です。 (ヒラP21さん 50代・パパ 男の子13歳)
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