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シマリスが保存していたどんぐりから芽を出したのがこの物語の主人公みずならです。やがてみずならは大きく成長し、多くの動物たちにどんぐりを与え、また住みかとしても動物たちの役にたっていました。北海道の厳しい自然環境で様々な試練に遭いますが、それでもしっかりと根をはり続けたみずならは、すでに800歳となっていたのです。
新刊絵本のコーナーで見つけ、懐かしいような表紙に「これが新刊?」と
思い、手に取ったのですが、あっという間に引き込まれていました。
木の一生をこんな風に描いた作品を、初めて見ました。
しまりすが埋めたどんぐりから芽がでて、100年経って立派な木になります。
簡単に100年と言うけれど、私たち人が生まれて死ぬ、その間に、
みずならはようやく1人前、木の人生が始まったばかりなのです。
800年で老いるまで、どのように自然を見守って立ち続けているか、
自分の時間の感覚からは考えもしなかったことを、教えてもらいました。
娘は最初のしまりすを見て、「すごい、そっくり!」と歓声を上げ、
あとはただただ静かに聞いていました。 (ねがいさん 30代・ママ 女の子7歳、男の子2歳)
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