行商のさだおばさんが小さな森林鉄道の駅長さんに。“さださ”と村の人たちとのふれあいを暖かく描く。
原田泰治の数少ない絵本の1冊です。
今では私もピンとこない信州の山奥の森林鉄道のお話ですが、とても抒情豊かな物語になっています。
行商のさだおばさんは、森林鉄道を使って山奥に出かけてくる行商のおばさんでした。
戦死したご主人を思いつつ、森林鉄道に乗って山奥に住んでいる人たちに生活用品や食料を運んでいました。
そのさだおばさんが、森林鉄道の駅長さんを引き受けることになります。
さだおばさんは人々からとても好かれているのですが、春先の雪崩に命を失ってしまいます。
今はもうないという森林鉄道のお話。
原田泰治が日本各地を回って描く日本の原風景の中に盛り込んだ物語、とても哀愁を感じました。
この絵本は、さだまさしと原田泰治の出会いの一冊だということです。 (ヒラP21さん 50代・パパ 男の子13歳)
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