ひろった靴下の、もう片一方を探しているだけなのに、 なぜか、とっても愛らしさと切なさが漂っていて、まるで短編映画を見ているよう。 だって、リゼッテのスカーフの巻き方や、必死になっている様子、途方に暮れている姿など、 どこをとっても「くすっ。」と笑ってしまう可愛さに溢れているんですもの。 お母さんも、何だか色気があって、でも優しくて魅力的。 「かわいくってちょっとヘン!」っていう紹介文がぴったりくる、 フランス生まれのチャーミングな絵本です。小さな元気をもらえるよ!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
リゼッテは、散歩の途中、くつしたを見つけます。でも、かたいっぽうしかありません。 ねずみのベベールは、いい帽子になると言うけれど、もうひとつを探したいリゼッテ。そこへ、いじわるなねこのきょうだいが、くつしたを手にやってきて・・・?
*フランス生まれのリゼッテは、かわいくってちょっとヘン! かわいらしいキャラクターたちがくり広げる、どこかナンセンスなお話は、まさに子どもたちの 日常そのものです。
この絵本には、いろんな友だちが登場します。優しい子、いじの悪い子、、、読みながら自分が子どもだったころの交友関係を思い出してしまいました。いろんな子がいても、それはそれで楽しかったなあと。この絵本を読むと、友だちと関わることで、一喜一憂しながらも、小さな幸せを見つけていくリゼッテに共感し、自分と重ね合わせてしまいました。
くつしたは片方だけでは役に立たないと思うけど、使い方によってはそうではないことを教えてくれます。くつしたに限らず、固定観念にとらわれない思考をすれば、広がる世界があるものだなあと気づかされました。考えようによっては、残念なできごとも幸せなできごとに変わるのかも。そう考えると、人生は楽しいことばかりですね。
子どもといっしょに読むことで、子どものこれからの将来によいエッセンスが加えられるのではないかなあと、期待してしまう一冊です。 (けいご!さん 30代・ママ 女の子10歳、男の子7歳)
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