
昔、日照りがつづき、食べ物が手に入らないことがありました。動物たちはみんな、おなかがすいて、がりがりにやせてしまいましたが、クモだけは元気でした。不思議に思ったノウサギがクモにたずねると、クモは食べ物のありかを教えてくれました。他の動物には内緒のはずでしたが、ノウサギはみんなにも教えてしまいます……。おおらかでユーモラスな昔話です。
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タイトルから、芥川龍之介の「蜘蛛の糸」を連想しました。
くもならば「つな」よりも「糸」の方が合っているようにも思いました。
「つな」ならばいくらかはしっかりしていそうです。
飢えて息たえだえの動物たちが、すがろうとするのは当然です。
その生命のつなを、切ってしまうくもの神様の残酷さに、西アフリカの厳しい自然環境を理解しました。
動物たちの容姿の由来に話を持っていくことに、乾いたユーモアを感じました。
そういえば、絵も軽妙です。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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