なぜ人間は戦争を繰り返すのか? わたしたちは戦争のない未来をつくることができるのか?
雑誌『ニューヨーカー』で活躍した著者が、第二次世界大戦開戦の直前に戦争のない未来を願って描いた名著を、村上春樹の新訳で復刊。
戦争が起こってしまう「今」を生きるわたしたちに託された平和への願い。 大人から子どもまで読める、戦争を考える本。
【内容紹介】 第十二次世界大戦が起きた世界。文明は破壊され、町も都市も、森も林も消え去った。残された人間たちは、ただそのへんに座りこむだけの存在になってしまった。ある日、ひとりの若い娘がたまたま世界に残った最後の花を見つけます。その花をひとりの若い男と一緒に育てはじめます。すると……。
【ニューヨーク・タイムズ紙絶賛!】 「戦争に関する作品のなかで、最もシリアスで、最も皮肉とユーモアを感じる一冊である」
【村上春樹氏による訳者あとがきも収録】 世界では今でも、この現在も、残酷な血なまぐさい戦争が続いています。いっこうに収まる気配はありません。それはあとになったら、当事者の将軍たちでさえ「何のための戦争だったかもう思い出せない」ような戦争であるかもしれません。そんな中で「世界で最後の花」を守るために、多くの人が力を合わせています。この本も、そんなひとつの力になるといいのですが。(「訳者あとがき」より抜粋)
第二次世界大戦が始まった1939年に書かれたということに衝撃を受けました。当時の状況を想像すると、とてもシンプルな絵なのに作者のサーバーさんの思いがあふれ出ていると感じます。
80年あまりを経て今復刊されたことに大きな意味があるでしょう。翻訳された村上春樹さんがあとがきに書かれているように、大人に読んでほしい絵本です。
お話の終わりを絶望ととるか、希望ととるか…。 (よし99さん 50代・じいじ・ばあば 女の子0歳)
|