少し昔、暑い夏のこと。大きな店の若旦那が病気で寝込んでしまいました。 「色つやのええ、ふっくらした…みかんや。みかんが食べたいねん」 番頭さんは、そんなことかと大笑い。しかし、たいていのものが年中手に入る時代ではありません。あちこち探しまわり、やっとひとつ見つかりましたが…。古典落語の名作を絵本で描きます。
先に、野村たかあきさんの「千両みかん」を読んで、ものの価値について考えさせられたりしたのですが、もとしたいずみさんと長谷川義史さんのペアは笑い先行の喜劇調です。
もともと落語がベースですから、気楽に読めて、最後に首を傾げるお話でした。みかん屋
さんの店にあった大量のみかんは、みんな腐っていました。
まとめて千両分の腐ったみかんの中から、ひとつだけ傷んでいないみかんが見つけられたのでこんな話になったのでしょうが、大量なみかんをダメにしてしまったみかん屋さんの商売方法とはいかがなものでしょうか。
きっと「腐ってもみかん」などと構えていると、店はつぶれますね。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
|