絵本の次の段階に何を読んだら良いか迷ったら、まずこちらの「チュウチュウ通りのなかまたち」シリーズ(全10巻)をおすすめします。
舞台は、ネコイラン町のチュウチュウ通り。1番地から10番地まで、それぞれ個性的なハツカネズミが住んでいます。1巻目は1番地に住むおじいさんネズミ:ゴインキョのお話、2巻目は2番地に住む古道具屋さん:クツカタッポのお話……10巻目は10番地に住む郵便屋さん:スタンプのお話と、10匹のハツカネズミを主人公にした楽しい事件のお話が10続きます。
1巻目のゴインキョは、お宝をどっさり持っているおじいさんネズミ。ネズミのお宝といったら……?!そう、それは金色にかがやくチーズ!ゴインキョは、そのチーズを眺めたり、においをかいだりするのが大好きで、でもひとりじめせずに友だちにごちそうすることも好きで、ゴインキョ家のチーズ・パーティは、チュウチュウ通りで有名でした。 しかしある日、ゴインキョの元に「きんきゅう」と書かれた、どろぼうへの警告の手紙が舞い込みます。宝物のチーズがあぶない?そしてゴインキョの身にも危険が!?ハラハラドキドキの展開に最後まで目が離せません。お話の中には他の巻に出てくるハツカネズミたちも登場しますのでこちらにも注目して下さいね。
作者は、オーストラリアで最優秀児童図書賞をたびたび受賞されているエミリー・ロッダさん。日本でも子どもたちに大人気の「デルトラ・クエスト」シリーズや、「フェアリー・レルム」シリーズ、「リンの谷のローワン」シリーズなどを手がけられている人気作家さんです。その楽しいお話に丁寧で温かみのある絵を描かれているのは、かわいらしい動物たちの絵に定評のあるたしろちさとさん。絵がたっぷり入っているので、文字の多い読み物にまだ慣れていない子どもたちでも無理なく読むことができますよ。
実際に子どもたちにすすめる時のおすすめの方法は、まず見開きのネコイラン町チュウチュウ通りの地図を見せて町の様子を伝えた後に、全巻の目次の後についている登場ネズミ紹介のページで、1〜10番地の個性的なハツカネズミを紹介します。 そして「1巻から読んでも、好きなネズミさんのお話から読んでもいいんだよ、どれから読みたい?」と聞くと、たちまち子どもたちはお気に入りのネズミさんを見つけて読む気満々に……。
ぜひ、ご家庭や学校で、10匹のネズミたちのさまざまな奮闘やドラマや感動が詰まったチュウチュウ通りの物語を、子どもたちにどんどんすすめてみて下さいね!
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
ハツカネズミのすむネコイラン町にはチュウチュウ通りというすてきな通りがあります。その1番地にすむのは、 お宝チーズをいっぱいもってるお金もちネズミのゴインキョ。でも、ある夜・・・。 チュウチュウ通りの1番地に住むのは、お宝チーズをいっぱい持っているゴインキョ。ある日ゴインキョ宅に・・・。
デルトラシリーズ、ロンド国物語シリーズ、ティーンパワーをよろしくシリーズなど、中〜高学年向けの本をたくさん書いているエミリー・ロッダの低学年向け幼年童話です。
イラストはかわいらしく、1ページあたりの文字数も少ないので、読み聞かせにも向いています。
お話はお年寄りをだまして財産をせしめようとする悪いやつが出てきて、実際の世界でも起こりうることだと実感しました。
最後はチュウチュウ通りのみんなの活躍もあり、事なきを得ますが、ラストはとても心がほっこりします。
シリーズは続きますが、これは順番どおりに読まないと話が分からないということもなく、好きな、気になったお話から読むことができます。
かわいらしい絵にお話、低学年だけでなく年長さんでも読めそうです。 (ヤキングさん 20代・ママ 男の子8歳、女の子2歳)
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