泣き虫のこぞうさん。おしょうさんと「ぜったいに、泣かない!」と約束しました。 夕暮れどきに雷が鳴りだしたときも、がまん、がまん。雨が降り出したときも、がまん、がまん。 そして、はぐれた小さな男の子をおぶって、橋にむかって走り出しすと…… さあ、こぞうさんは、最後まで泣かないでいられるのかな?
もう泣かないと和尚さんに約束した泣き虫小僧さん。
使いに行った帰り道のかみなりにも土砂降り雨にもがまんがまん。
泣き虫小僧さんは泣き虫だけれど、弱虫ではないのです。
そしてとてもやさしい小僧さんです。
お母さんとはぐれた坊やを背負って、お寺を目指します。
嵐の中、川の流れが荒れ狂う橋の上。
竜との出会い、その竜が背中に背負っていた子どものお母さんだったこと、なんだか幻想的で、心洗われるように描かれています。
最後には泣いてしまった小僧さんですが、この涙は泣き虫を乗り越えた涙ですね。
最後までがんばった小僧さんに拍手拍手です。
すっきりと読み聞かせのできる良いお話。
離れた場所からでも絵がくっきりしているので、大勢の前での読み聞かせにお奨めです。 (ヒラP21さん 50代・パパ 男の子14歳)
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