
世界でもっとも愛されているカエルとヒキガエルの生みの親アーノルド・ローベルが、友人のために描いた未発表の傑作。没後20年の歳月を経て発見された本書は、ローベルがいちばん最初にカエルとヒキガエルをとりあげた絵本。 『ふたりはともだち』から始まる、あのFrog and Toadシリーズの原点がここにある。 生き生きとした線画にエイドリアン・ローベルが美しく彩色をほどこし、愉快でリズミカルな詩はアーサー・ビナードの翻訳で鮮やかな日本語に生まれ変わりました。

図書館の新刊コーナーで見つけて不思議に思ったのは、ローベルの絵なのに、彩色がエイドリアン・ローベルとあったことでした。
あとがきを読んで、どうしてだかよくわかりました。
ローベルが友人にプレゼントした作品で、友人の死後オークションにかけられて絵本コレクターの元に渡ったのだとか。
『ふたりはともだち』以前にこのような作品がプレゼントとして描かれていたんですね。
プレゼントでこんな作品を贈ってしまうあたり、ローベルは粋な人だったんだろうなあと思いました。
出版される経緯がとても興味深いものがありました。
正に出版の裏にも秘話がある。
中には、詩とも掌編とも言える作品が10編収められていて、確かに『ふたりはともだち』の萌芽を感じさせます。
ローベルファンなら一見の価値ありの作品となっています。
もちろん、かえる好きさんもね。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子8歳)
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