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猟師の手から鶴を助けた男の家に、美しい女がやってきた。 まずしい暮らしの支えに女が織った見事な布。それが哀しい別れを招く。
以前、つるのおんがえしを読んだことがないという子供に出会いました。
あまりにびっくりしたのと、冬の話で季節感がちょうどいいので読み聞かせに使いました。
このお話は、私が知っているものより少し話が長い。
男の母親「おっかあ」が出てくるのですが、このタイプは初めて読みました。
子どもたちは「なんだ、その話知っている」といいながらも真剣に聞いていてくれました。
一方、私は読みながら「おっかあ」が出てくることで、人間の身勝手さ強欲さが強調されているように感じました。
そして、もっというならいつまでも子供をコントロール下におこうとする親、良い大人なはずなのになんでも母親のいう
ことを聞いてしまう息子(女を嫁にしよう、と言い出すのも、機織りしているところを見てこい、と命令するのも母親)の関係にぞわりとしました。
いつの時代も、こういう夫と姑の被害に遭うのは嫁だな…と。
(だっこらっこさん 40代・せんせい 女の子9歳)
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