大きな木の太い枝に生まれた、葉っぱのフレディのおはなし。 春に生まれたフレディは、数えきれないほどの葉っぱにとりまかれていました。はじめは、葉っぱはどれも自分と同じ形をしていると思っていましたが、やがてひとつとして同じ葉っぱはないことに気がつきます。 フレディは親友で物知りのダニエルから、いろいろなことを教わります。自分達が木の葉っぱだということ、めぐりめぐる季節のこと... フレディは夏の間、気持ちよく、楽しく過ごしました。遅くまで遊んだり、人間のために涼しい木陰をつくってあげたり。 秋が来ると、緑色の葉っぱたちは一気に紅葉しました。みなそれぞれ違う色に色づいていきます。 そして冬。とうとう葉っぱが死ぬときがきます。死ぬとはどういうことなのか...ダニエルはフレディに、いのちについて説きます。「いつかは死ぬさ。でも”いのち”は永遠に生きているのだよ。」 フレディは自分が生きてきた意味について考えます。「ねえダニエル。ぼくは生まれてきてよかったのだろうか。」 そして最後の葉っぱとなったフレディは、地面に降り、ねむりにつきます。
「死」について考える作品です。フレディとダニエルの会話を通じて、生きるとはどういうことか、死とはなにかを考えさせられます。「死ぬということも 変わることの一つなのだよ」というダニエルの言葉に、著者の哲学が込められているようです。 文章が中心の本です。季節の移ろいとともに変化していく木の様子が美しい写真と水彩の挿絵で表現されています。
この絵本を、自分の力で「考える」ことをはじめた日本の子どもと、子どもの心をもった大人たちに贈ります。わたしたちはどこから来て、どこへ行くのだろう。生きるとはどういうことだろう。死とは何だろう。人は生きているかぎりこうした問いを問いつづけます。この絵本が自分の人生を「考える」きっかけになることを祈ります。本書は、アメリカの著名な哲学者レオ・バスカーリア博士が「いのち」について子どもたちに書いた生涯でただ一冊の絵本です。
初めて読んだ時には、特別な感情を持つこともなく、すらすら〜と読めてしまったのですが、改めて読み直してみると、深〜いお話ですね。
ダニエルの言葉は、『人』に置き換えて読んでみると、ひとつひとつ心にずっしり、重みを感じるものばかり。
そしてそのままその言葉を自分にあてはめてみると、反省ばかり…。
葉っぱのダニエルが言うように、人として、やらなければいけないことを全部やりきったと胸をはって言えるような最期を迎えることができるようにしたいものです。 (ぴあのさん 40代・その他の方 )
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