スージーの一番の友だちはロバのベンジャミン。ベンジャミンは、スージーとパパが海岸をお散歩しているときに拾われました。それ以来、ベンジャミンはスージーと大のなかよし。家ではミルクを飲ませてあげ、野菜を食べさせ、チュッとキス。遊ぶのも一緒です。お散歩にも行きます。ところが、ある朝、スージーが目を覚ますと、ベンジャミンの姿が見えませんでした……。
ギリシャのロードス島の様子が、小さな女の子スージーとロバのベンジャミンとの関わりを通して紹介されるスイスのモノクロ写真絵本。ストーリー展開があり、お話としても山場が作られています。何と言っても、スージー、ベンジャミンの愛らしさ、ギリシャの家や海の様子が魅力的。フワフワのベンジャミンには、思わず手を伸ばして触れてみたくなってしまうほど。スージーの語りで進む、のどかなお話です。 ――(ブラウンあすか)
スージーの一番の友達は、ろばのベンジャミン。けれどもある朝、ベンがいなくなって…。愛らしい白黒の写真からは幼い子の体温や、ろばの鼻先の柔らかさまで伝わってきます。
表紙の女の子のプクプクしたほっぺたが娘みたいで……、ろばのフワフワの毛がやわらかそうで……、訳者が松岡享子さん……などなど、とにかく表紙に魅せられて購入した写真絵本。手に入れてよかったです。
主人公は小さな女の子スージー。年齢は3歳ぐらいだと思いますが、本文では大人のような口調でお話を語ってくれます。ある日、お父さんと海岸を散歩していたスージーはろばの子供に出会います。その日からスージーたちはろばのベンジャミンと一緒に楽しく毎日を過ごしますが、ある朝のこと、目が覚めるとベンジャミンがいません……。
写真絵本ですが、ストーリーがちゃんと展開されていて、山場があります。最初は娘のためにと思って手に入れましたが、娘には文章が少々長く、息子が好きな一冊になりました。最近、女の子のこととなると嫌そうな顔をする3年生が、この可愛らしい絵本のリクエストをするのです。魅かれる理由はどうやら、ろばの子とギリシャの村の背景のよう。舞台はギリシャの海岸沿いの小さな村。白壁の家や、中庭のある家、家の中に玉石が敷き詰められた床など見慣れない光景がたくさんあり「ぼくもここに住みたい、引越ししようー」。ろばに関しては「かわいいー、うちでも飼おうよ」。当地は結構寒いのでろばは地中海や南米など暖かい地方に住む動物では?……と説明すると「じゃあ、引っ越そう」。外国は無理と言うと「じゃあ、米国ならいいの?アリゾナは?」とか言っていました。わたしもアリゾナには住みたいな……などと思いながら、この絵本のおかげで息子と楽しいコミュニケーションがとれたことに感謝です。
今から25年以上も前に出版された本ですが、8カ国語に翻訳され読まれているそうです。スージーちゃんの表情・しぐさがかわいいですよ。今はもう大人のスージーちゃんですね。 (ムースさん 40代・ママ 男の子9歳、女の子4歳)
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