ある秋、村の人々がお祭りの用意をしていると、長くてのろく、ふんわりとした地震がおきた。海を見おろす高台に住んでいた五兵衛は、地震のあとに、波が海の沖の方へとしりぞいていくのを見て…。
最近は世界各地で自然災害が多いです。
このおはなしは実話に基づき、わかりやすくそのエピソードを伝えてくれます。
浜口五兵衛は海の異変に気づき、すばやく避難を伝えるために、
大事な稲に火を放つのです。
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)が『生ける神』と紹介し、
後、ひとりの小学校教師を通じて昭和初期に教科書にも採用されたエピソード。
異変を察知する人々の言い伝えの確かさ、対応のすばやさ。
学ぶことはたくさんあります。
身近なニュースで地震や津波を感じていた息子達の心にも
響いたようでした。
モデルは実在の浜口梧陵。
小学生以上ならこの絵本を手がかりに、
エピソードの詳細や浜口梧陵の功績、
津波について、その原因の安政の南海地震について、など
詳しく調べるのもおすすめです。 (レイラさん 30代・ママ 男の子11歳、男の子9歳)
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