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おたまじゃくしのおっぽがのこった、ちいさなマルマくん。うまくおよげなくて泣いていると、はすバスに乗ったがませんせいがやってきて、特別授業をしてくれます。うきわと水中めがねを装着して、泳ぎかたをならいます。マルマくんたちはゆっくりゆっくりかえるになって......
おたまじゃくしから、かえるへと成長してゆく、
マルマくんの“がんばり&あったか物語”です。
成長の速さって、色々ですよね。人間の子どももそうですけど
月齢が一緒でも、みんなが同じことができるようになっているとは限りません。
マルマくんは、おたまじゃくしの名残りのおっぽがなかなか消えず、
他の仲間のように上手に泳ぐことができません。
仲間にバカにされ、泣いているマルマくんに、がませんせいがそっと手を差し伸べてくれます。
そして、同じようにおっぽが残ったままで泣いていたキーヨくんとルビーちゃんも一緒に、がませんせいから泳ぎのレッスンを受けることになりました。
がませんせい、本当に素敵な先生ですね。優しくて、あったかくて。
「ゆっくりだって いいんだよ」
「こまったことは すこしずつ すてきなことに かわっていくよ」
これは、がませんせいの言葉です。
どちらの言葉にも、マルマくんたちの成長を温かく見守る
がませんせいの気持ちが一杯こもっていて、
じんわりと私の胸にも沁み込んできました。
困った時、手を差し伸べてくれる誰かがいる。
がんばっている時、それを温かく見守ってくれている誰かがいる。
それって、人が「成長」する時にも、欠かせない要素の一つだな〜って
この絵本を読みながら再確認しました。
楽しくがんばるマルマくんたち。
どこかユーモラスな授業風景。
のどかな池の様子。
銅版画の美しい絵が、それらを何とも魅力的に表現しています。
銅版画と言えば、色の無いイメージだったのですが、
こんなにカラフルで美しい絵になるんですね!
この春1年生になったうちの子が、最近にしてはめずらしく、
何度も何度も「読んで♪」とこの本を持ってきます。
彼も今、大きく成長しようとしている時期なんだろうな〜と思います。
きっと子どもなりに共感できる部分が、
この絵本の中にはたくさんあるのでしょうね♪ (R☆さん 40代・ママ 男の子10歳、男の子7歳)
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