こんな大人が近くにいてくれたらいいな。思わずそうつぶやいてしまう、ユニークなおじさんのシリーズ、第一弾です。
舞台は、恐竜もマンモスも人間も同じ地球上で生きていた大昔。そう、おじさんは、毛皮を身にまとって槍を持っている石器時代の人。あと、これは時代にあまり関係ないけど、まゆげがくっついてるのがおじさんの特徴。
おじさんは、マンモスに槍を投げて当たらなくてもあきらめない……あれれ、最後まで一本も当たらないままのこともあるけどね。 でも、あきらめないのってやっぱり大事だよ。肉食恐竜ティラノザウルスにつかまって、今まさに食べられようとしてるおじさん。でも絶対にあきらめない。 体に力をこめたら、ぷぅ〜っと、大きなおならが出て、ティラノザウルスは逃げていく! すごいぞ、おじさん。
まわりの大人たちとは、やることも言ってることも違う。ちょっと変わっていてマイペース。バカにされたり笑われることもある。でもおじさんのまわりには、いつも笑顔と発見と小さな幸せがある。
ユーモアたっぷりに描かれるヘンテコリンおじさんを見て、笑ったりうなずいたりしているうちに、本当に大切なことって、実はとてもシンプルなんだなと気づくのです。
お風呂に入りながら、今日幸せだったことを考えてみる。もしひとつも幸せなことがなかったらヘンテコリンおじさんはどうするか? 本書を読んで、私も今日から実践してみようと思ったことのひとつ。元気をくれる言葉がたくさんつまった作品です。
(光森優子 編集者・ライター)
ヘンテコリン、だけどなんだかかっこいい。こんなおじさんがいてくれたら、何があってもだいじょうぶ。宮西達也の新シリーズ。
6歳の息子と読みました。
「おまえ、うまそうだな」などのティラノサウルスのシリーズと
同じような絵ですが、内容はちょっと違う。
クスっと笑えるような、心のあたたまるお話です。
みやにしさんが、子どもたちに伝えたいことなのかしら。
息子は、この調子の絵が好きみたいです。
ただ、恐竜と人間が同じ時代に生きていた、というふうに思ってしまったようだけれど。
(トゥリーハウスさん 40代・ママ 男の子6歳)
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