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「吾輩は猫である。名前はまだない」猫の目を通して人間社会をユーモアたっぷりに描いた名作が、愉快な絵本に なりました。夏目漱石の文体はそのままに、猫の日常を中心に物語を抜粋。日本語の名文を声に出して楽しんで下さい。
「吾輩は猫である。名前はまだない。」
多分誰もが知っているフレーズであるが、夏目漱石の代表作であるこの小説の顛末について知らない人も多かろう。
『吾輩は猫である』は、長編小説。私も、読んだ記憶はあれども詳細を思い出そうとするとおぼつかない。
この絵本は、その長編小説から絞り出された作品であるが、これが実に楽しい。楽しさに親しみを加えてくれるのが、武田美穂さんの絵。
夏目漱石独特の文体であり、多少古めかしい文章であるが、今風なテイストで子どもたちを巻き込んでくれる。
『吾輩は猫である』は、切り口を変えるといろんなバージョンの絵本ができそうであるが、できたら前篇絵本になったものを読んでみたいものである。 (ヒラP21さん 50代・パパ 男の子12歳)
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