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お母さんとふたりで暮らす男の子タギカークは、舟も銛もないので、昆布を採って暮らしていました。ある日、海に落ちたタギカークは、海の底で死んだお父さんに出会い、銛をもらいます。タギカークは、その銛をもって漁師たちの舟に乗せてもらおうとしますが、みんなばかにして乗せてくれません。ただ一人乗せてくれた老人とともにタギカークは、大きなクジラを仕留めました。
力強い男の子の視線が印象的な表紙で、エスキモーのお話が大好きな兄が気に入るかと思い借りて来ました。小さい男の子タギカークが同年齢のような気がしたのか、毎日繰り返し見ています。エスキモーのお話は、ストーリー以外にも、こまやかな模様や動物たち(クジラやあしか)を、見返しに書いているものが多く、本全体をみて楽しんでいます。
兄には、死んだはずのお父さんがタギカークと会う場面が納得いかないようですが、場面が変わってお父さんと一緒に死んだ仲間がモノクロで描かれているので、私の不十分な説明を補ってくれています。
最後に、腕のいいタギカークを最初は相手にしなかった大人たちも、一緒に船に乗ろうじゃないかと誘っても、最初に海に連れて行ってくれたおじいちゃんと一緒に漁をするといった優しい気持ちのタギカークが、息子たちにも伝わってくれたらなと毎回楽しみで読んでいます。 (やっちょとやまちゃんさん 30代・ママ 男の子4歳、男の子3歳)
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