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この絵本はゆっくり読んで聞かせてほしいの
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投稿日:2008/09/20 |
たったの30ページで冬の始まりから終わりまでを描ききっています。
そこでは事件もおきません。
吹雪はありません。
「ゆうびんやさん」と「おひゃくしょうさん」
「おまわりさん」とその「おくさん」。
「こども」たちに「うさぎ」
それぞれの雪との接し方をひたすら小さく積み上げていきます。
例えば雪が降る予感を感じ取るときのそれぞれの書き分け方。
「おひゃくしょうさん」が感じる雪の降る予感は「ゆきのにおい」です。
「おくさん」はつま先の持病、「うさぎ」たちは「ふるのを しっていま」す。
そして「こども」たちは雪が降るのをひたすら待つばかり
灰色をベースにした絵なのに、肌の赤い人たちのせいか暗くはなく、
帰って静かな冬を感じさせてくれます。
この絵本をよむときは、テンポを守ってゆっくり読んでください、と
絵と中身が教えてくれている気がします。
自分が思っている2倍の速さで読むことができたら、きっとその人はプロの読み手になれる気までしてきます。
江国香織さんの訳もところどころ体言止めや行替えを多用して
絵本を読むテンポを指し示してくれます。
出版は1938年。70年以上経っても色あせない絵本です。
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読んだ後の自分がはずかしくなってしまうの
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投稿日:2008/09/19 |
ある日、村中に怖いと伝えられ続けてきた「りゅう」に会いにいったこどもが知った「りゅう」の怖くなった理由は今ここにもある理由でした。
今まで「こわい」と教えられてきた「りゅう」が怖くなるのは、みんなが怖いと思い込んでいたから。そして「りゅう」もみんなの怖いに付き合うことで誰からも話しかけられなくなります。
心を開いてくれたこどもに向って「りゅう」が流す大粒の涙は川になって流れ出します。
絵本は、モチーフが絵になっているから人やしつけを例にしやすいのだけど、まず自分を見直してほしくなります。
例えば、汚い部屋と向かい合うこと。
例えば、注意の仕方。
例えば、気に入らない上司。
絵本を子どもと一緒に読んだ後、自分の一週間を振り返れますか?
この一週間でやってきた心無いことや、言い訳を心に思い出すことができたなら。
そして、それについて反省できるなら、多分次の一週間も良くなるという気がします。
そんな絵本です。
実はこの本を私は銀行の待ち時間で読んだのですが、今、自分の部屋にいるというのに、本の散らばる床を見ることができないでいます。
川になった「りゅう」の涙をさけて木に登るこどもを描いたいわさきちひろさんの絵がタッチがとても魅力的です。とても遠くの木に登っているはずなのに、今にも「りゅう」の背中に飛び乗りそう。
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どんなたのしみかたをしようかな
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投稿日:2008/09/09 |
ある朝起きたらおちんちんがのびちゃった!おちんちんがどこまでのびていくのかを町中みんなでおっかけていくというお話の作り方がとても新鮮です。
ほのぼのとしたタッチの絵なのですが、ところどころに散りばめられた芸の細かさが魅力的です。
タクシーの中をおちんちんが通っていたりします。
おちんちんをおいかける町中にバスケットボールをしている子供がいたり、読み聞かせのときは、お話を全部聞かせることも楽しいし、一枚の絵を指でさしていきながら話していっても面白そう。
いろんな楽しみがみつかる楽しい絵本です。
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大人が読んで切なくなる本です
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投稿日:2008/09/09 |
大人にこそ読んで欲しい絵本だと思います。
忙しい仕事の中で家に帰れなくなったゆうじさん。
家からは、コートや椅子、最後には家も周りの池もなくなります。
最後に残ったねこの「よも」は、ゆうじさんとの約束を守るために待ち続けます。
余裕のなくなった心の中と、現実がひっくり返って、
心の中が目に見える形になると、こうも荒れ果てた世の中になるのかとぞっとしてしまうくらい。
左目が少し小さい「よも」を描く細い縦の線がさみしさをかもし出して、最後に約束を守って帰ってきたゆうじさんの「きっと、おそらく・・・たぶんね」という言葉まで凍ってしまいます。
決して明るくはない絵本で、大人にこそ読んで欲しい絵本だと思います。
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キスしたい?ねえ
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投稿日:2008/09/09 |
「キスなんかしないよ!」
絵本コーナーに行くと欧米の子供の生活が垣間見ることができる気がします。
「キスをしないこと」を題材にしている絵本が何冊も地元の図書館にありました。欧
米の子供たちは反抗期になるとキスをいやがるのかなと考えてしまいます。
今回紹介するのはアメリカの作品です。
しりたがりやのアンナリーナの嫌いなことは毛むくじゃらの牛とキスすること。
ミルクを出さなくなった牛のルオラにアンナがキスをするまでを描いた作品の中に
は、子供たちが持つたくさんの疑問が描かれてうきうきします。
子供たちに牛のことを話しながら読むことができたら楽しいかなとおもいました。
淡くやわらかい色の絵なのですが、一枚一枚が特徴的です。。
例えば一番初めのページ。
角度のついた構図の中で遊んでいる右側のページの子供たちとたちとお母さんのいる
左側のページがとても遠くに見えてきます。
子供がたくさん描かれる絵本で、一人ひとり違う特徴を持っているのも楽しいです。
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はじめてのよみきかせ
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投稿日:2008/08/14 |
障がいをもった子供たちへの読み聞かせで使わせていただいたので、参加されたお子さん達の平均的な知的年齢を年齢に使わせていただいています。
8月3日の演奏劇団True Dreamの公演で新しい試みとして絵本の読みきかせをやらせていただきました。
そのときに使わせていただいたのが『うんちしたのはだれよ!』でした。
もぐらくんが自分の頭の上にうんちを落とした犯人を探し歩くおはなし。
一番初めに注目して欲しいのは表紙のもぐらくんの絵。
まるで名探偵がベレー帽かぶったような頭をしているのだけど、頭に載っているのはうんちです。
まじめさとまぬけさを混ぜあわせた絵にあわせてストーリーもどこかのんびりしています。
「うんち おとさなかった?」と質問していくもぐらくんに
質問されたどうぶつ達は自分のウンチのしかたをみせてくれます。
ハトやうし、うさぎといった見た目も大きさもちがうウンチと、そのウンチから逃げたり見とれたりするもぐらくんの動きがとてもチャーミングです。
どうぶつ達がもぐらくんよりもおおきく描かれているので、
出て来るどうぶつの名前を子どもたちに聞きながら読みきかせをしたら、子供たちものってくれました。
初めての読み聞かせで緊張したのですが、子どもたちのほうが僕より優しくて嬉しかったです。
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