雪が降る前、降ったとき、降った後の様子をシンプルな言葉とともに描いていきます。それぞれの雪に対する想いも伝わってきます。静かな絵ながら何度も味わいたくなる様なセンスある絵本です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
……しろいゆき あかるいゆき なめらかに ふかく かろやかなゆき よるのゆき ねむったように しずか ふってくる ふってくる おともなく ふってくる ふってくる こおれる ちじょうに……
静かな一編の詩から始まる雪の絵本です。曇り空の下、それぞれの方法で雪を待つ人々。そんな人や町を雪は静かに包んでいきます。デュボアザンの美しい絵と、ていねいに選ばれた江國香織の言葉がぴたりと合った秀作です。 *1948年コールデコット賞受賞作品。
雪の日の情景が、詩情ゆたかに語られていて読み心地の良い絵本です。
詩のような文章のまろやかさに始まり、郵便やさん、お百姓さん、お巡りさんや、子どもたち、うさぎたちそれぞれの雪の日の姿が描かれているところは、雪の日のさまざまなイメージを膨らませているようでした。
ただ、春の予感まで拡げず、雪の日の余韻で終わるともっと良かったような気がしました。 (約8分) (ヒラP21さん 60代・パパ )
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