出版社エディターズブログ
2023.11.06
出版社からの内容紹介
成績に一喜一憂する寝不足な日々。
さらに、はじめてのホントの恋まで! さあ、どうする?
首席で進学校に入学してしまったジュノ。入学初日から生徒を成績でランク付けする学校のやりかたに違和感を感じながらも、高校生活が始まる。父は田舎で病気の療養中。母は父についていき、叔父とふたりで暮らしている。
入学してからはトップをとれず、思い悩む日々。家計を思い、塾にも行っていない自分が、この学校で競い合っていけるのかと不安になる。同じ中学出身の親友、ゴヌに誘われて入った時事討論サークル「コア」だけが、晴れやかな気持ちになれる貴重な場だ。びっくりするくらい博識で、知的な刺激を与えてくれるボナ先輩、まっすぐな性格の同級生ユビン、そしてゴヌ。「コア」の仲間には、おしこめた不安や焦りも口に出すことができた。ジュノは次第に、独特なユーモアでまわりを笑わせるユビンに惹かれていく。
ところがある日、ユビンから、転校を告げられる。観光経営学科のある学校に転校し、卒業したら大学には行かず、旅行会社に就職するつもりだと。将来は自分の会社をつくりたいと言うユビンが、とても大人びて見えた。「ぼくは、はっきりとした目標があって大学に行こうとしているのだろうか」――。
テスト、課題、進路、SNS、そして恋……。1日は24 時間。やらなきゃいけないこと、考えなきゃいけないことは満載!! ハードな高校生活を生き抜くために、“ 優等生” のジュノが見つけた法則とは?
未来のための今も、今のための今も、どっちも大切なぼくたちの時間。
さあ、先週に続く山下ちどりさんのラジオstand.fm「ちどりの学校図書館ラジオ」コラボ企画!『優等生サバイバル』からみた韓国の高校生のリアル!
翻訳者のキム・イネさんと現役学校司書の山下ちどりさんを迎えての鼎(てい)談 第3弾です!
本と一緒にお楽しみください♪
(評) 本はサブタイトルの「青春を生き抜く13の法則」通り、13の章があります。
その中で「トッポッキは食べて帰ること」というタイトルがありますが、高校生で流行っている食べものはあるのですか?
(キ)トッポッキはみなさん知ってらっしゃいますか?
(ち、評)知ってまーす!
(キ)わたしははじめてみたときケチャップ味かと思っていましたが、違いましたね(笑)最近は激辛ブームがあって。
(評)わが社でもう一冊ある韓国文学の『普通のノウル』のなかにも「死の炎」味という表現のトッポッキがありました。そのくらい辛い、激辛のものがはやっているそうですね。胃が焼けそうなくらいの。
(キ)そうそう!トッポッキはアレンジをいれたものも色々あります!大人も子供も大好き!自宅で食べるときはインスタントラーメンの麺を混ぜたり。ラーメンとトッポッキで「ラッポッキ」という定番の食べ方です。とろけるチーズをトッピングした「チーズトッポッキ」なども。いろんな食べ方があるのです。
(ち、評)そうなんですね。
(評)韓国では人と一緒に食べ物を食べるというのは日本よりも意味がある?と聞いたことがありますが?
(キ)韓国の挨拶は「こんにちは」、「おはよう」のあとは「ご飯食べた?」なんですよ。もともと一人でご飯を食べる習慣がなくて。人と一緒にご飯を食べるということはとても大切なことなんです。
(評)そういえば、ジュノがハリムちゃんに、「付き合えないけどご飯は一緒に食べられるよ」というシーンもありましたね。
(ち)放課後のおやつとか、放課後にお店に食べに行くというのは、OKなんですか?
(キ)そこは日本の高校生と変わらないのだと思います。放課後にちょっとファストフード店に寄ったりとかはあるのではないでしょうか。
食べることは生きること。相手がきちんと食事をしているかどうかを確認することは、友達として、家族として、仲間として、その人が身近な存在になったことの表れないのかもしれません。韓国YA小説には、おいしそうな食べ物がたくさん出ていきます!
本書では、トッポッキをつつきながら、友情を深めるシーンが印象的。寄り道をして、おしゃべりをする。そんなどこにでもあるような青春をキラキラと描いているもの本書の魅力です。
この人にインタビューしました
翻訳家。大学講師。韓国梨花女子大学通訳翻訳大学院卒業。通訳翻訳業を経て、2005年からドラマや映画の字幕翻訳を始める。
主な字幕翻訳作品に「応答せよ1994」「ミンセン〜未生〜」「師任堂、色の日記」(以上、すべてドラマ。すべて共訳)。「隠された時間」「君の結婚式」(以上、映画)などがある。
この人にインタビューしました
現役学校司書。stand.fm「ちどりの学校図書館ラジオ」パーソナリティ、絵本ナビスタイルにて「現役学校司書が本でCheer Up! 中学生に読んでほしいオススメ本」の連載コラムを執筆。
出版社からの内容紹介
シングルマザーに育てられた17 歳の少年ノウル。16 歳で自分を生み、ひとりで育ててくれた母に、だれよりも幸せになってほしいと願っていたのに、恋人候補として急浮上したのは、親友の兄、母より6歳も年下の、やっと就職が決まったばかりの若者だった。母さんに平凡なパートナー≠みつけて普通の幸せ≠手に入れてほしいのに――。
「平凡≠チてそもそもなんなの?」と親友ソンハにたずねられ、その問いについて考え続けることで、ノウルがみつけたものとは。
寒い冬の空の下、少年が次の季節へ歩き出すまでの物語。