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2024年10月 新刊&おすすめ絵本

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絵本紹介

2024.10.21

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科学絵本・子ども向け実用書・図鑑(2024年10月 新刊&おすすめ絵本)

早いもので今年度も折り返し。進級や入園・入学ではじまった子どもたちの生活は、日々や行事を積み重ねるにつれ落ち着いてきた頃でしょう。一方でクラスの仲間や友だちとの関係は、深まるほどに摩擦が生じることも。時に立ちすくんでいる姿を見て、成長の過程とわかってはいても、大人として手を差し伸べたくなることがありますよね。

そんな時、本を手渡してみてはどうでしょうか。
直視するのはつらいけれど、現実に起きるかもしれないいじめ。被害にあうことも、あわせることもないように、専門家による科学的な根拠に基づいた予防や対策を織り込んだ『いじめ、みちゃった!』は、これから入学を控える子どもたちにもぜひ読んでほしい一冊。
食物アレルギーを持つ子も、持たない子も、正しい知識や食事のルールを身につけることでおいしい給食を安心して楽しむことができる。『そらくんのすてきな給食』は身近な仲間を思いやる気持ちも芽生える絵本です。

ほかにも地球規模の生態系の神秘を描いた絵本、知っているようで知らないことだらけのお金の本質に迫る図鑑など、子どもの好奇心に応える学びの本をピックアップ。この秋の読書にもおすすめです。 

被害者にも加害者にもしないーー専門家の科学的根拠に基づいた、いじめから自らの身を守る術が織り込まれた『いじめ、みちゃった!』小学校入学準備にも

  • いじめ、みちゃった!

    出版社からの内容紹介

    いじめ予防の専門家がつくる、エビデンスに基づいた いじめ予防教育えほん

    ・子どもを被害者にも、加害者にもしないための一冊
    ・本当に効果のある、いじめ対策がわかる
    ・5歳からの入学準備、クラスでの読み聞かせにも

    お子さんの成長とともに「いじめ」が身近に感じられて、不安ではありませんか。本書は、科学的根拠に基づくいじめ対策を物語に織り込んだ絵本です。いつ・どこで・だれが行っても同じ効果が期待できる「本当に効果のある、いじめ対策」を親子で学びましょう。巻末には、より詳しい大人向け情報ページを収録しています。

食べものアレルギーを持つ子も、周りの子も、安心して食べられますように。給食の違いや工夫、注意すべきことへの理解が深まる『そらくんのすてきな給食』

  • そらくんのすてきな給食

    出版社からの内容紹介

    小学校に入学して、今日が初めての給食のそらくん。だけど、そらくんには食べもののアレルギーと苦手な食べものがあります。そらくんは給食が始まる前に、給食のトレーがブルー・ピンク・グリーンに分かれている理由を学びました。そらくんが安心して給食をたべられるように、どんな工夫がされているのでしょうか? 食べものアレルギーに関する解説やエピペンの使い方を収録。

世界にはわかっていることがたくさんある。でも、わかっていないこともいっぱい!自分で仮説を立て考える力を導きだす新感覚絵本『どうぶつのわかっていること・わかっていないこと』

  • どうぶつのわかっていること・わかっていないこと

    みどころ

    キリンはほとんど声を出さない。
    それはわかっていること。

    でも、なんで声を出さないのか。
    それはわかっていない。

    なんでだろう?

    他の動物は色んなことに声を使っているし、人間だって色んなことに声を使っている。もしかして、ツノに秘密があるのかな。それとも首が長すぎるから? それとも……。

    世界には、わかっているようでわかっていないことがたくさんある。わかっていることの先には、いつもわかっていないことがある。ゾウの鼻がイヌの何百倍もいいのはなんのため?ユキヒョウが世界で一番高いところに住んでいるのはどうして?

    京都大学の野生動物研究者の監修によって誕生したこの絵本。わからないことを「わかった!」にする第一歩は、自由な発想でたくさんの仮説をたて、じっくりと考えていくことから始まるのだと教えてくれます。これからの子どもたちに必要とされている、「答えのない問いに向き合う力」。こんな遊びの延長からついていくものなのかもしれませんよね。

    さあ、頭の中を「?」でいっぱいにして。「わかっていない」この世界を、もっと深く楽しんでみることにしましょうか。

この書籍を作った人

木下 さとみ

木下 さとみ (きのしたさとみ)

1983年生まれ。九州大学大学院修了後、電通入社。コピーライター/CMプランナーとして数多くの企業/商品ブランディングを担当。2013年に野生動物研究者の双子の姉と「まもろうPROJECT ユキヒョウ」を設立し生息地での保全活動を開始。その経験から2020年に「DENTSU生態系LAB」を立ち上げ、生態系保全を起点としたコミュニケーションを行っている。

この書籍を作った人

吉森 太助

吉森 太助 (よしもりひろすけ)

1979年生まれ。東京藝術大学大学院修了後、電通入社。デザイナー/アートディレクターとして多数の企業・商品の広告やブランディング、デザインに携わる。仕事の傍ら個人での作家活動も行い、イラストやデザインなどの作品も制作している。2020年から「DENTSU生態系LAB」に参加。

この書籍を作った人

京都大学野生動物研究センター

京都大学野生動物研究センター (きょうとだいがくやせいどうぶつけんきゅうせんたー)

野生動物に関する教育研究をおこない、地球社会の調和ある共存に貢献することを目的として2008年4月1日に設立。野生動物や、動物園・水族館などで飼育されている動物を主な対象として、基礎研究や保全研究ならびに野生動物や自然環境への理解を深めるための教育活動などを推進している。

100年にわたり多くの生きものを支える、クジラの死骸。深海を生き抜く「鯨骨生物群集」の神秘的でたくましい生命の饗宴『クジラがしんだら』

  • クジラがしんだら

    出版社からの内容紹介

    クジラが死んだらどうなる?ーー深海という厳しい世界に生きるユニークな生きものたちの、いっときの大宴会を描いた物語絵本

    深海はえさが少なく、生きものが少ない場所です。ところが、ごくまれに巨大な食べ物のかたまりが降ってくる。それが命を終えたクジラです。
    クジラの体は、長ければ100年にもわたってさまざまな生物の命を支え続けます。
    はじめはサメ、コンゴウアナゴなどが肉を食べ、タカアシガニやグソクムシなど小さな生物が続きます。骨だけになると、こんどはホネクイハナムシという骨を食べる生物があらわれ、その後も長期間にわたりクジラは分解されていきます。
    このクジラの死骸を中心に形成される特殊な生態系は「鯨骨生物群集」と呼ばれ、近年の研究でその実態が明らかになってきました。

    50〜100年というのは、とほうもなく長い時間ですが、必ずどこかで終わりは来ます。
    鯨骨に生きる生き物たちは、やがて別のすみかと食べ物を探さなくてはいけない。こんなに広い海で、そうつごうよく、沈んだ大きなクジラに出会えるものでしょうか?
    しかし、まっくらな宇宙にも星があるように、深い海の底からあてどない旅に出かける生物たちにも、どこかに必ず明かりがあるのです。でなかったら、クジラに集う生きものたちがずっと子孫を残し、命をつなぎ続けることはできなかったはずです。

    これは深海という厳しい世界に生きる生物たちの、いっときの大宴会を描いた物語絵本です。
    監修は国立研究開発法人海洋研究開発機構の藤原義弘氏。

エリック・カールのイラストで絵本のような楽しさ! 動物、歴史や科学、宇宙まで幅広い知識が広がる&英語にも親しめる百科事典『はらぺこあおむしのエリック・カールと学ぼう これだけは知っておきたい こども図鑑』

この書籍を作った人

エリック・カール

エリック・カール (えりっくかーる)

1929年アメリカに生まれ、西ドイツで育つ。シュツットガルト造形美術大学で学んだ後、1952年にアメリカへ戻る。グラフィック・デザイナー、アート・ディレクターとして活躍後、絵本作家に。1968年に絵本「1,2,3どうぶつえんへ」(偕成社刊)を発表、ボローニャグラフィック大賞を受賞し、以来絵本作家として活躍。世界的な人気絵本「はらぺこあおむし」「たんじょうびのふしぎなてがみ」(以上偕成社刊)などの傑作を生む。

豊かさと進歩をもたらす一方、貧困や戦争も引き起こすお金。その歴史、経済のしくみや関わりかたに深く迫るビジュアルブック『世界 お金の大図鑑 謎と秘密』

  • 世界 お金の大図鑑 謎と秘密

    出版社からの内容紹介

    ユーロ、ドル、円、ポンド……
    人類の幸福と進歩だけでなく、不平等、貧困、危機、戦争も引き起こしてきたお金。
    お金ってそもそも何でしょう?
    物々交換や貝殻のお金をへて、金属の硬貨や紙幣が発明され、
    いまでは仮想通貨やデジタル資産が誕生しています。
    過去の歴史をひもとけば、数々の戦争や投機バブルがあり、
    自由貨幣や民間通貨が登場するなど、さまざまなことが繰り返されていることがわかります。

    世界を支配するのは本当にお金なのでしょうか? 
    そのルールは誰が決める? 
    なぜお金は不平等に分配されるのでしょう? 
    お金の歴史や文化から社会の諸問題まで、驚きのお金の世界を大胆に描くビジュアルブック。
    大好評『世界 文字の大図鑑』に続く第二弾!

この書籍を作った人

ヴィタリ・コンスタンティノフ

ヴィタリ・コンスタンティノフ (びたりこんすたんてぃのふ)

アーティスト、イラストレーター、漫画家、作家。1963年、ウクライナ生まれ。建築、グラフィックアート、絵画、美術史を学んだ後、1999年より子どもと大人向けのフィクションやノンフィクションの作品を発表し、35か国で出版されている。ドイツの最も美しい本賞、ドイツ児童文学賞など、数々の賞にノミネートされている。ドイツの大学でデッサン、イラストレーション、コミックアートなどの講師を務め、2017年にレバノンのベイルート・アメリカン大学で客員講師となり、国内外のワークショップでも教えている。ドイツに在住。

この書籍を作った人

若松 宣子

若松 宣子 (わかまつのりこ)

翻訳家。中央大学大学院独文学専攻博士課程修了、中央大学講師。訳書に、『口ひげが世界をすくう?!』『庭師の娘』(以上、岩波書店)、『小学館世界J文学館 笑いを売った少年 ティム・ターラー』(小学館)、「ピッチの王様」シリーズ(ほるぷ出版)、「魔法のフラワーショップ」シリーズ(PHP研究所)などがある。

この書籍を作った人

青柳 正規

青柳 正規 (あおやぎまさのり)

多摩美術大学理事長、東京大学名誉教授。1944 年大連生まれ。古代ギリシャ・ローマ考古学者。1967 年東京大学文学部美術史学科卒業。国立西洋美術館館長、独立行政法人国立美術館理事長、文化庁長官など歴任。2006 年紫綬褒章受章、2017 年瑞宝重光章受章、2021 年アメデオ・マイウーリ国際考古学賞受賞、文化功労者。ポンペイ「エウローパの舟の家」、シチリアのレアルモンテのローマ時代別荘、ソンマ・ヴェスヴィアーナのいわゆる「アウグストゥスの別荘」の発掘にあたる。著書に『皇帝たちの都ローマ』(中公新書)[毎日出版文化賞]、『興亡の世界史 人類文明の黎明と暮れ方』(講談社学術文庫)、監訳書に『地図を旅する 永遠の都ローマ物語』(西村書店)などがある。

動画公開中

文/竹原雅子
編集/木村春子

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