絵本紹介
2025.02.19
冬と聞いて思い浮かぶものは? 雪、つらら、木枯らし、スキーやスケート、寒い外から帰ったらこたつに鍋料理、そしてあったか〜いおふろ!絵本『おふろ』のみどころは“ふしぎや”のおばあさんから買った不思議なバスボールです。お湯の中に入れてみると……目の前に現れたのはおゆにんげん!?奇想天外なおふろの世界、読んだ後は自分のおうちのバスタイムも楽しみになりそう!
冬は行事も目白押しですね。クリスマスにお正月、節分、そしてバレンタイン。『こねこのチョコレート』は4歳の女の子ジェニーが明日誕生日を迎える弟のためにおこづかいでチョコレートを買ってあげるおはなし。タンスにしまっておいたチョコレートが気になって仕方ないジェニー……おいしそうなチョコレートを目の前にそわそわしちゃう子ども心、わかるわかる。その姿を自分に重ね、手に汗握りながら夢中になってしまいます。
ほかにもかわいくておいしそうなお菓子が1500個以上登場する探し絵絵本、びっしりぎっしり集合した個性豊かなクルマが圧巻の絵本など、みんなで読むのも、少人数に読むのにもぴったりの絵本がいろいろ! 冬の読み聞かせをたっぷり楽しんでくださいね。
出版社からの内容紹介
ふしぎなバスボールで、ゆかいな「おゆにんげん」のくにへ!
「なかなか にぎやかなのを えらんだじゃないか」
“ふしぎや”のおばあさんから買った、ふしぎなバスボール。家にかえっておふろをわかし、体をしっかりとあらって、おゆにバスボールをいれると…なんと、ゆかいな「おゆにんげん」があらわれた!
おふろのじゃぐちにすいこまれたぼくがきがつくと、そこは「おゆにんげん」のくに。
おゆのうえを、ぼよんぼよんとはずんだり、
イルカになったおゆにんげんの背中にのっておよいだり、
おゆのひこうせんでそらを飛んだり、
おゆにんげんたちと大冒険をおもいっきり楽しみます。
雑誌の挿絵や挿画、漫画などで活躍中の、大注目のイラストレーター・いちろうさんの絵本デビュー作!
この書籍を作った人
千葉県我孫子市出身。子どもの本の編集者。ブロンズ新社勤務を経て、フリーランスとなる。ミリオンセラーの「だるまさん」シリーズ(かがくいひろし)他、数多くの絵本の編集を手がける。編集のかたわら、作家として絵本制作に挑戦。優しく耳にひびくやわらかな言葉と、ユーモラスな擬音語、リズミカルなテンポが特徴的な作風。本作で作家デビュー。1児の母。
この書籍を作った人
1952年、東京都生まれ。東京芸術大学中退。「黒ねこサンゴロウ」シリーズ(偕成社)で赤い鳥さし絵賞を、『ぼくの鳥の巣絵日記』で講談社出版文化賞絵本賞を、『ニワシドリのひみつ』(岩崎書店)で産経児童出版文化賞JR賞を受賞。主な絵本作品に『ピン・ポン・バス』『がんばれ!パトカー』(偕成社)、『せんろはつづく』『つみきでとんとん』(金の星社)、エッセイに『バサラ山スケッチ通信』(小峰書店)などがある。また鳥の巣研究家として 『日本の鳥の巣図鑑 全259』(偕成社)、『鳥の巣いろいろ』(偕成社)、『鳥の巣の本』『世界の鳥の巣の本』『ぼくの鳥の巣コレクション』(岩崎書店)、『鳥の巣みつけた』『鳥の巣研究ノート』(あすなろ書房)などの著書があり、全国で鳥の巣展覧会を開催している。
みどころ
さがそ!さがそ!エフカちゃんとさがそ!
たくさんの絵の中から、出されたお題のものを見つける遊び、みんな大好きですよね。でもこの絵本は、ちょっと普通のさがしもの絵本とはわけが違うんです。それは、絵本の中に出てくるものがすべてお菓子でできていること!さらに、1冊まるまるストーリーのある絵本にもなっているんです。
黄色いリボンに青いワンピースのかわいい女の子エフカちゃんにお友達のユッカちゃんからおたんじょうびパーティーの招待状が届きました。さあ、ネコのフーガと一緒に、さがしものをしながらユッカちゃんのおうちまでお出かけです。まず最初のさがしものは…、クレヨン5ほん!カラフルで楽しいエフカちゃんのお部屋の中で、どれどれ、全体をぱっと眺めて、じっーと眺めて、ない、ない、見つからない、うーん、これはなかなか手ごわい。さらにじっくり眺めて、ページの端から端まで細かくチェックして…うーん、あっ、あった!
この「あった!」という時の喜びがたまらなくて、いつの間にか夢中で遊んでしまうのが、さがしもの絵本。大人よりも子どもたちの観察力はすごくて、一緒にあそぶとなかなか勝てないけれど、さらにこちらは、出てくるもの1つ1つを何のお菓子でできているんだろう?と考えるのも楽しくて、友達同士や、親子で盛り上がりそうです。
ページごとに7つのさがしものをクリアしたら、つぎのページへ。でも好きなページからはじめちゃうのも楽しそう。さがしてみつけておなかがグー。夢中でさがして遊んでいるうちに、美味しそうなおかしにおなかがすいてきちゃうのだけ注意して、たっぷり好きなだけ遊んでくださいね。
小学生の子ども達へのギフトにもとっても喜ばれそうな1冊です。
みどころ
ジェニーは4才の女の子。明日は3才になる弟クリストファーの誕生日です。プレゼントを買いに、おかあさんとお買い物に行ったジェニーは、自分のおこずかいひゃくえんで素敵な箱に入ったこねこのチョコレートを買います。
プレゼントを自分の部屋のタンスに隠すジェニー。ところが夜ベットに入っても寝付けないジェニー。タンスの中のチョコレートが気になって仕方ないのです。
「ひとつなくなってもクリストファーは気がつかないわ。」
口に入れてみると……なんて甘くておいしいのでしょう!ベットに戻っても頭にこねこのチョコレートが浮かんできます。もうひとつ、もうひとつと食べているうちに……。どうする、ジェニー?
ひとつ食べる事に葛藤し、結局食べ過ぎて気持ち悪くなってしまい、次の日は落ち込むジェシー。とても子どもらしい失敗。だけど、読んでいても他人事とは思えませんよね。絵本では、家族がそんなジェニーを温かい愛情で包み込み、ほっと幸せな気持ちで読み終わることができます。
「わかる、わかる!」
そんな言葉を発しながら、チョコレートが大好きな子ども達、そしてチョコレートに目がない大人達も、一緒になって手に汗握りながら楽しんでくださいね。
この書籍を作った人
山口県生まれ。松岡享子氏との仕事に「みしのたくかにと」(福音館書店)、「なぞなぞのすきな女の子」(学研)などがある。ドイツ語の翻訳で「くろて団は名探偵」(岩波少年文庫)がある。書籍の挿絵多数。
この書籍を作った人
1977 年北九州市小倉生まれ。 東京都町田市在住。帝京大学経済学部卒業。 2005 年よりフリーのイラストレーターとして活動。 絵本に『ぎょうれつ』『ひらいてびっくり!のりもののりもの』(偕成社)『なんじゃこりゃ!まつり』(ひさかたチャイルド)『にんじゃなんにんじゃ』(赤ちゃんとママ社)『宇宙オリンピック』(くもん出版)などがある。
文/竹原雅子 編集/木村春子