日本語版刊行30周年♪想いのつよさをくらべっこ♥
- かわいい
- ギフト
絵本紹介
2025.03.26
年度の変わり目の3月は毎日なんだか忙しない。子どもたちは卒園・卒業や進級の準備に加えて、ママ・パパは家のことやお仕事にと日々の流れに押されながら駆けている感じ。わが子とのリズムがかみあわず、ちょっとモヤモヤすることもありませんか。
そんな時、親子の距離をグッと縮めてくれるおはなし絵本を紹介します。
冬眠から目覚めた小さなハリネズミ。元気いっぱいに駆け回り仲間と思う存分遊んでも、やっぱり『もういっかい!』。終わってほしくない春の一日、かけがえのない子ども心は、大人になっても思い出すし、今でも共感しちゃうもの。
でっかいゾウ、カンガルーの親子?!『テーブルのしたになにがいる?』は奇想天外な展開、リズミカルな文章が読み聞かせにぴったり、何度読んでも楽しめる一冊です。
ちょっとお疲れ気味の時には『もしかしたら maybe』をどうぞ。英語・ドイツ語圏で61万部の大ベストセラーとなった絵本、そのメッセージは子どもにも大人もにも前を向く力を与えてくれます。
絵本を通した言葉のふれあい、心のふれあいは忙しい親子の栄養剤に、時に処方箋に。短い時間でも効果絶大ですよ!
出版社からの内容紹介
幼児の心にそっと寄り添う
大きなハリネズミとちいさなハリネズミ シリーズ第3弾
大きなハリネズミと小さなハリネズミが冬眠から目を覚ましました。春がやってきたのです。小さなハリネズミが駆けだしてブランコにとびのると、大きなハリネズミがブランコを押してあげました。
すると、小さなハリネズミは、
「もういっかい、もういっかい!」
それから丘を転がって、テントウムシやカメやリスやネズミたちに出会って、夢中になって遊びました。
そのたびに「もういっかい、もういっかい!」
家に帰るころには、小さなハリネズミからかわいい、いびきが…
子どもたちに、夢中になる喜びとともに、心の安らぎを届ける絵本です。
担当編集者より
春の色溢れる景色の中、元気いっぱいに体を動かしたり、日が暮れるまで友達との再会を満喫するおおきなハリネズミとちいさなハリネズミ。終わってほしくない一日が子どもにはあるのです。今作も子どもの好奇心を見事にとらえています。
この書籍を作った人
ドイツハンブルグ生まれ。ロンドンのセントマーティンズ・カレッジ・オブ・アート、ロイヤル・カレッジ・オブ・アートで学ぶ。子ども向け絵本および挿絵の分野で活躍しており、絵画展も多数開催されている。共にアーティストである夫、息子と一緒にベルリンで暮らしている。
この書籍を作った人
埼玉県生まれ。詩人、絵本作家。詩集に『ひつじがいっぴき』(フレーベル館)、『五つのエラーをさがせ!』(大日本図書)。創作絵本に、『クリスマスべんとう』(教育画劇)、『なになになあに?』『はたらくんジャー』(フレーベル館)、『からだのなかでドゥンドゥンドゥン』(福音館書店)、『おっとっと』(講談社)。絵本の翻訳もてがけ、クリス・ホートン作『どうする ジョージ!』(BL出版)で第62回産経児童出版文化賞翻訳作品賞を受賞。『クマのパディントン』『ともだちからともだちへ』(理論社)、『ヨセフのだいじなコート』(フレーベル館)、『ピッツァぼうや』(らんか社)、『どんないえにすみたい?』(好学社)、『おなじそらのしたで』(ひさかたチャイルド)、『クレヨンからのおねがい!』(ほるぷ出版)他多数。
出版社からの内容紹介
「じゃあね」「さよなら」
夕方、公園で遊んでいたこどもたちが家に帰っていきます。
「いいなぁ いいなぁ」
遊具のパンダは他の遊具が止めるのも聞かず、ぴょんぴょんと公園外に出ていってしまいました。
「ぼくもいっしょにかえっていい?」「みんなあそぶのやめてまでかえるんだからすごくたのしいことがあるんでしょ」と、一人のおとこのこを背中に乗せて、ぴょーんとその子の家へと向かいます。
「ただいまー」とおとこのこ。
(ただいまってなんだろう)。
パンダはおとこのこが入った家の窓から中をのぞいていると、ごはんをつくるママ。仕事から帰ったパパと三人で食卓を囲む楽しそうな姿が。パンダは急に公園に帰りたくなり・・・。
ふだん何気なくしている、大切なことに気づく心温まるお話。
この書籍を作った人
1974 年広島県生まれ。画家。絵画、書籍の装画、文章、映像作品、絵本を発表している。主な著作に、絵本『ダーラナのひ』(偕成社)『ランベルマイユコーヒー店』(オクノ修 詩、 ミシマ社)『ぼくとたいようのふね』(BL 出版)など。趣味はりんごやいちじくなどの果樹栽培、ポストカード収集。コーヒー党の猫舌。本を読むのがすごく遅い。
出版社からの内容紹介
英語・ドイツ語圏で61万部販売の大ベストセラー
眺めるだけで、そっと勇気を与えてくれる心にしみる美しい絵本
きっと、あなたは あなたにしか できないことを するために このせかいに いる。
過去にも未来にも、あなたは、あなただけ。ほかのどこにもいないのです。そして、今ここにこの瞬間、世界にあなたが存在しているのは二度と起こりえない奇跡です。この本が語るのは、あなたができる、そしてなれるすべてについて。あなたがどんな存在で、どれほど魔法のような無限の可能性を秘めているか伝えるために。
物語は、主人公の少女が子ども時代を探求しているようすを描いています。ときに困難に直面した時、私たちはそこから目を背けるのではなく、友情、愛、思いやり、信念、人生への喜びと感謝の気持ちをもって立ち上がる強さが必要です。この美しい絵本が、自身に問いかけ、限りない可能性を探すきっかけになりますように……。なにか新しいことを始める時、悩んでいる時に読みたくなる、贈り物にもぴったりの1冊です。
この書籍を作った人
神戸市生まれ。神戸女学院大学英文学科卒。おもに草花の絵を中心に1994年ごろから絵本作家として活動。著書に『野の花えほん』『いきもの図鑑えほん』(あすなろ書房)、『幸せの鍵が見つかる世界の美しいことば』(創元社)など。絵本に『くまのこポーロ』『おさんぽ』『おかいもの』(主婦の友社)、翻訳書に『翻訳できない世界のことば』(創元社)、『もしかしたら』『だいすきだよ おつきさまにとどくほど』(パイ・インターナショナル)などがある。ふだん着るものの多くを自分で縫うなど、縫い物が好き。近年、弓道を嗜む。京都市在住。
みどころ
うさぎのバニーぼうやがたずねます。
「ねえ、おかあさん、いいこって どんなこ?」
バニーの中から、たくさんの質問があふれてきます。絶対泣かない子がいい子なの? いい子って、強い子や怖がらない子のこと? 怒っているぼくなんて嫌い?それから……
おかあさんは、どの質問にも、一つ一つ丁寧にこたえます。泣いたっていいし、こわいものがない人なんていないし、怒っていても笑っていても、どんなバニーでも大好きだと。バニーはバニーらしくしているのが一番なのだとこたえるのです。
ぼうやとおかあさんの毎日は、もちろん色々なことがあるでしょう。いたずらをしたり、泣きわめいてたり、間違ったことをすることだって。おかあさんだって、怒ってしまったり、傷つけてしまうことだってあるのかもしれません。思うようにいかないものです。
だけど、いつだってまるごと受け止めてくれる人がいる。いつだって受け止めてあげたい気持ちがある。絵本を繰り返しよむことで、お互いのその気持ちが少しずつでも伝わるとしたら。それは、とっても大切で意味のある時間になるのだと思います。
「わたしたち みんなに」
この絵本の作者は、最初にそう言ってくれています。
この書籍を作った人
1953年生まれ。アメリカ アリゾナ州北部の山間部に住む。フリーライターとして活躍しながら6冊の子どもの本を出版。
この書籍を作った人
1947年生まれ。ジーン・モデジットは妻。風景画家として知られるが、絵本も12冊を出し、うち数冊が妻との共作。「はじめてのやさいスープ」(福武書店)などの作品がある。
この書籍を作った人
1953年愛媛県生まれ。早稲田大学文学部仏文科卒業。3年間のフランス滞在を経て、絵本作家、翻訳家として活躍中。『なぞなぞのたび』(フレーベル館)でボローニャ児童図書展絵本賞、『あしたうちにねこがくるの』(講談社)で日本絵本賞、『あしたのあたしはあたらしいあたし』(理論社)で三越左千夫少年詩賞を受賞。訳書に『リサとガスパール』シリーズ(ブロンズ新社)他多数。
みどころ
「どこに いけば ゆきが あるの?」
雪を見たことのないカエルが、ウサギとキツネに問いかけます。ウサギとキツネは冬にならないと雪は降らないのだと言います。一度でいいから雪が見たいというカエルですが、冬は寒くて苦手なのです。
「じゃあ つぎの ふゆまで いっしょに まとうよ」
みんなで待てば大丈夫だと、3びきは毎日一緒に遊ぶようになりました。やがて秋になり嵐がやってくると、怖がるカエルにウサギとキツネはそっと寄りそい、なんとか願いをかなえてあげようとします。ところが、本格的に寒い冬がやってきた頃、とうとうカエルくんは動けなくなってしまい……。
一つ一つ丁寧に描かれた花や木を背景に描かれる、カエルとウサギとキツネの優しい物語。動かなくなってしまったカエルくんを悲しみ、土に埋め、お花をたむけるウサギとキツネ。そんな3びきに、驚きの贈りものを届けたのは春の風。
「ふあーー。よく ねたー!」
カエルくんが本物の雪を見られるまで、いつまでも3びき一緒に仲良く過ごしてね。
この書籍を作った人
東京生まれ。同志社大学卒業。主な翻訳絵本に『しりたがりやの ふくろうぼうや』『ケーキがやけたら、ね』『ババールの美術館』『おねがい パンダさん』『女王さまのぼうし』『あたし、うそついちゃった』『たった ひとつの ドングリが―すべての いのちを つなぐ』『まほうの さんぽみち』『この まちの どこかに』「あおい ちきゅうの いちにち」シリーズ(すべて評論社)などがある。
出版社からの内容紹介
あるところに、おんなのこがいた。
なまえはエルシー。
エルシーは、パパとママと、おにいちゃんのバンジョーと
いっしょにすんでいる。
あるあさ、パパとバンジョーが
車をあらっていると、
いえからエルシーがとびだしてきて、いった。
「テーブルのしたに、ものすごくでっかい、
はいいろのなにかがいる!」
みんなが見に行くと、テーブルの下にいたのは、
ゾウ。なまえは、ナサニエル。
ナサニエルが、みんなといっしょに車をあらっていると、
エルシーがいえからとびだしてきて、いった。
「テーブルのしたに、おっきくて ちゃいろくて
ぴょんぴょんしたなにかがいる!
おなかにポケットがついている!」
みんなが見に行くと、テーブルの下にいたのは、
カンガルー。なまえは、アビゲイル。
おなかのポケットにいたあかちゃんは、ジョーイ。
…つぎつぎと動物たちがあらわれたので、
みんなは海におとまりにいくことに。
海べでは、毎日がわっくわく!
リズミカルな文章と奇想天外な物語が楽しい、
読み聞かせにぴったりの絵本。
にげだしたゆでたまごの行方にもご注目!
文/竹原雅子
編集/木村春子