むかし、ある山里におばあさんが、小豆を育てながら暮らしていました。ある日、おばあさんが畑で働いているとトラが、おばあさんを食べようとしました。おばあさんは、このあずきが実のって、小豆粥を一杯食べるまで待っておくれとお願いをします。秋になり、おばあさんが小豆粥をお鍋いっぱいに作って泣いていると、たまごがコロコロ、スッポンノソノソ、うんちがベチャベチャ、色々なものがやってきて……。韓国の昔話がユーモラスな絵で楽しめます。
しばらく読んで、「あ!さるかにがっせんに似てる!」と思いました。
あずきがゆを食べた後、おばあさんを食べると言うトラに対し、
一杯のあずきがゆのお礼に、おばあさんを助けようとする物たち。
たまご、スッポン、うんち、きり、石臼、むしろ、しょいこといった
韓国の田舎では身近にある物たちが、次から次へと登場します。
昔話独特の繰り返しの中に、次は何があらわれるのだろう・・・という
ワクワク感があり、日本ではちょっと馴染みがないだけに、
とてもドキドキしますね。面白いと思いました。
特に、「うんち」が出てきたときには驚きでしたけど。
美味しいあずき粥を一杯づつわけてもらって、
みんなで力を合わせて、トラをやっつけるくだりは、
とても爽快でした。
絵は、とても個性的で、画面構成も独特。
躍動感があって、おはなしとマッチしています。
小さいお子さんでも、園児さんでも、楽しんで聞いてくれると思います。 (多夢さん 40代・ママ 女の子10歳)
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