最初に登場するのは、お庭に色々な野菜のたねをまいている親子。 色々な形をしたたねは、やがてカボチャやニンジン、キャベツやマメになります。 そうやって、毎年たねまきを繰り返すのです。
でも、この絵本は言うのです。 私たちは、もっと広くて、大きな庭に、たくさんのたねをまいてきました、と。 どういうことでしょう。
例えば、風。 大きくて強い風が、様々な植物のたねを吹き飛ばし、遠くへ飛ばします。
例えば、太陽。 午後の日の光が、エニシダのさやを温め、乾かし、フライパンの上のポップコーンみたいに、たねが弾け飛びます。
雨も、川も、鳥も。 それぞれの方法でたねを遠くへと運びます。 動物たちは、自分たちが生きていく生活の中で、自らの体や毛皮にくっつけながら、いつのまにかたねたちを違う場所へと運んでいきます。 どんぐりだって…。
知らなかった!こんなにも世界の色々なものが「たねまき」という行動に参加しているなんて。そして、私たち人間だって、知らないうちに。
こうして、地球というひとつの大きな庭がつくられていくのです。なんて美しく、なんて感動的な事実なのでしょう。翻訳をされている梨木香歩さんによるあとがきの言葉も忘れられません。「…一人ぼっちで孤独だな、と感じるときは、自分は本来自分がいる場所から遠く、この辺境に飛ばされてきた種なのだ、と思えば、今生きていることそのものが、重大な任務のように思えます――(あとがきより抜粋)」
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
太陽、風、雨、水、動物、そして人間たち……すべてのいのちたちがともに地球という大きな庭にたねをまき、そだてていることを描いた美しい絵本。梨木香歩さんによるあとがきも必読です!
私たちは いろいろな野菜やくだものをいただいて生きています
地球上には 人間だけでなくいろんな動物が生きていて 草や森があり 山があり 海があり 魚たちが生きています
大風のたねまき 川のたねまき
とりたちのたねまき どうぶつたちのたねまき
たいようのたねまき 人間のたねまき
雨のたねまきで生きる
地球生きるものたちは 太陽のめぐみで生かされています
風や水、たいようやどうぶつ、しょくぶつや人間が、みんなでいっしょに 種をまき 命をはぐくんでいるのが この絵本を通してよくわかります
梨木香歩さんの 後書きを読むと 子孫をどのように増やすか
地球温暖化のことなどのことも書かれていて どのように生きていけばいいのか 考えさせられますし
お日さまの光を浴びて、大きく息をして この、奇跡的に与えられた任務を楽しみましょう
その気持ちがうれしく思えました
作者に感謝します 絵を描いてくださった絵本作家にも感謝です!
マイブックにしたい絵本です (にぎりすしさん 60代・その他の方 )
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