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うろこだまは、へびの鱗でできた宝物。 ある日じいさまの大切なうろこだまがぬすまれ、いぬとねこがそのゆくえを追って大活躍します。 東北地方に伝わるゆかいなお話を、いきいきと力づよい絵でお届けします。
絵本ナビからのメルマガの特集をきっかけに、全ページ立ち読み企画で読まさせて
もらいました。昔話というと、個人的には何かこう暗いイメージのものが多い気がして、
知っていて当たり前というくらい有名な昔話以外の読み聞かせは、正直なところ、
これまで消極的でした。でも、この話は違いました!
まず、その語り口に、美しい言葉や表現がちりばめられていて、すっと胸に入ってきます。
なかでも、おじいさんがうろこだまを見つけた時の「ギンカ シャンガひかるもの」、こんな
表現は、今まで聞いたことがありませんでした。でも、そのひかりかたが自分のイメージで
簡単に浮かび上がってきました。
「きんのうろこが “はらり ほらり”と まいにち たまから はがれおちてきた」
「“ずらっ”と にげてしまった」... 他にも沢山ありました。
更に、「めからはなへぬけるりこうもの」という表現の仕方も、この話で教えてもらいました!
そして何よりも、話の展開が面白いです。日本昔話にも、こんなにドタバタな展開をする
ものがあるんですね! この話なら、子供達も飽きずに釘付けで聞くことと思います。
また、心優しいおじいさんのイメージにぴったりな下田昌克さんの絵が、この話を
とても明るく楽しいものにしてくれていて、その気持ちのまま、お決まりの結語の
「どんとはれ」を迎えさせてくれているなと思います。
私みたいに昔話をちょっと敬遠している人に是非、お奨めです。 (汐見台3丁目さん 40代・ママ 男の子6歳)
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