目指しているのは… やわらかくて、あたたかくて、ここちよい夢の世界。 ねむりどりが連れていってくれると言うけれど。 どうしたらそこへ行けるのでしょう。
この絵本は、その方法を教えてくれるのです。 そこにはね、いくつかの決まりごとがあるみたいですよ。
「そこ」に向かうまでは、静かに進むこと。 守らないと、驚いて逃げてしまうかもしれません。
できればパジャマで。 余計なものを取って、とにかく楽な格好で。
持って行くものは… どうしても必要なもの!
そして、音を立てずに出発です。 ゆっくり、注意深く、小さな手がかりを頼りに。 すると、ほら…!!
ああ、なんて気持ちよさそうなのでしょう。 なんて素敵な旅立ちなのでしょう。 この後、きっとすばらしい夢の時間を過ごせるに違いありません。
作者は『あおのじかん』『はくつぶかんのよる』など、一度見たら忘れられない美しく不思議な線画と独特な色彩が特徴的なフランスの絵本作家イザベル・シムレール。「おやすみ前」のほんの短い、でもとても特別な時間の過ごし方を、ユニークにわかりやすく提案してくれます。子どもたちだけでなく、大人も巻き込みながら…。きっとこの絵本を読んだ誰もが、夜が来るのが楽しみになってしまうはずです。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
イザベル・シムレールの美しい絵が印象的な、ねむりを冒険に見立ててここちよい眠りへ誘う、新しいタイプの「おやすみ絵本」。
眠りの世界へ旅立つための準備がユニークです。
想像以上に大きな「ねむりどり」に驚きながら、素敵な夢が見られそうな絵本です。
でも、お休み絵本として読み聞かせしたら、目が冴えてしまいそうな気がする絵本です。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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