「宇宙からくる、だれかさんへ。 地球がどんなところかしってる? ぼくがきみに、おしえてあげる。」
主人公の男の子の語り口で紹介されていくのは、ありとあらゆる地球のこと。宇宙から見た緑と青の地球、色んな場所に住む人と家、様々な家族や人種、人の表情や暮らし、自然や乗り物、学校や仕事まで。作者ソフィー・ブラッコールの視点で切り取り描かれた、それは美しい場面が続きます。
さらに何もないように見える海の下の生きものも。もちろん陸地や空で生きる動物たちも登場します。そして、様々な動物たちがいるように、私たち人間の中でも色んな特徴を持っている人たちがいます。気持ちも色々、まだまだ知らないこともたくさん。わかっているのは、この星で暮らしているってこと。
世界中を旅するなかで出会った、何千人もの子どもたちにインスピレーションを得る中で作られたというこの絵本。あっという間に話題となり、日本でも嬉しい刊行です。
どれだけページが続いても、飽きることはなく。どのページ一つを切り取っても、長い時間思いを巡らせることができ。読み終われば、同じ星に存在する仲間として地球を誇りに思えるほど、豪華で素敵。どこかの星のだれかさんに、自信を持って手渡しなくなっちゃう1冊ですよね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
宇宙からくる、だれかさんへ。 地球がどんなところかしってる? ぼくがきみに、おしえてあげる。
コールデコット賞に2度輝いた絵本作家ソフィー・ブラッコールの集大成!
ソフィーは、ユニセフとセーブ・ザ・チルドレンを支援するために世界中を旅するなかで出会った、何千人もの子どもたちにインスピレーションを得て、わたしたちのふるさとである地球を紹介する物語を作りはじめました。 それから、5年の歳月を経てついに刊行! 地球のすべてを紹介しながら、同じ星に存在する仲間として、あらゆるものと共に生きていこうとよびかけます。
米タイム誌 2020 YA/絵本 ベスト10に選出! ニューヨークタイムズ2020子どもの本ベスト25に選出!
語り手・クイン少年が、地球ってこんなところなんだよって、宇宙のどこかにいる友だちに向けて手紙を送ります。
それがこの絵本です。
少年らしい目線で、地球に暮らす世界各国の人々のことをグローバルに伝えてくれています。
コロナ禍、家で過ごすことも多く、近場であっても、他の土地へ行ったり、旅行したりすることが難しい時代になってしまった今、
こういう作品を通じて、改めて地球のこと、他の場所で暮らしている人々のことについて、家族で読んでみるのもいいなぁと、思いました。
各ページの絵がとても凝っていて、作者の強い思いが伝わってきました。
作者の後書きを読むと、この作品にどんな想いを寄せていたのか、よくわかります。
高学年以上なら理解できると思うので、ぜひ、後書きまで読んでほしいです。 (てんぐざるさん 50代・ママ 女の子21歳)
|