あれれ、おかしなかっこをしたきつねさんがいるよ。知らないな、こんなおじさん。ぼうしになにかかくれてる?
「ちちん ぷいぷい……ぱっ」
どんぐりがいっぱい出てきた! またハンカチをぱっと上げると、今度は柿。さらにさらに?
次々と目の前で起こる不思議に、動物たちの目が輝き、驚き、生き生きと画面を動きまわります。それはもう子どもたちの姿そのもの。見ているだけでも元気になれるような、明るいこの絵を描いているのは、堀内誠一さん。新たに発見されたという原画に、詩人の谷川俊太郎さんが文章を書き下ろし、今の子どもたちに届ける新刊として誕生したのが、この絵本なのです。
心地よい言葉のリズムに乗せられて、ページをめくりながら、思い思いに絵を読み解く楽しさを味わってくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
『ぐるんぱのようちえん』『たろうのおでかけ』(いずれも福音館書店刊)の画家で、没後34年のいまも人気の絵本作家の堀内誠一。グラフィックデザイナーとしての仕事も含めて、昔を知っている人も、新たに堀内誠一について知る人も、どちらの心も捉え続けています。 2022年は堀内誠一の生誕90周年にあたります。堀内誠一の仕事に再び光をあてる展覧会の準備のなかで、単行本として刊行されていない原画が見つかりました。 たくさん残された原画のなかから、子どもたちに新刊としてお届けしたいきつねがいました。きつねは、「ちちんぷいぷい」とおまじないを自分の帽子にかけて、動物の子どもたちを楽しませていたのです。 原画に、詩人の谷川俊太郎が文章を書き下ろし、素敵な絵本が出来上がりました。リズムよい言葉に導かれてページをめくりながら、絵を読み解く楽しさを味わえる一冊です。
ちちんぷいぷい、懐かしいおなじないです。
転んだときに誰かに言ってもらう言葉です。
いたいのいたいのとんでけ〜!の前にいう言葉ですが、
ちちんぷいぷいはいつの間にか言わなくなってました。
この絵本を見つけたとき、
なんか無性に言いたくなりました。
きつねがマジックをしてくれるんですが、
ちちんぷいぷいという言葉は一回しか出てきませんでした。
声に出して読みたい絵本でした。 (ジョージ大好きさん 40代・ママ 男の子14歳)
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