カメレオンのカルロは、行く先々で周りと同じ色に変わってしまうことが嫌で、いつもご機嫌ななめでした。 ある日かばが、きれいな色に変われるカメレオンがうらやましいというのに驚きます。木の実をつぶして、かばをももいろに塗ってやると大喜び!そこでカルロは、たくさんの絵の具を作り、動物たちに色を塗る、絵の具屋をはじめました。 ジャングルの動物たちは、みんなカルロに色を塗ってもらい、カルロはいちやく人気者になります。 ところが・・・。次第に動物たちは文句をいいはじめ、ジャングルは大騒ぎになります。
まわりの色に合わせて、からだの色が変わってしまうので、ジャングルではカメレオンのカルロに、誰も気付いてくれません。カルロは、そんな自分が嫌でたまりません。 ある日、カルロは花や木の実をつぶした絵の具を使って、ジャングルじゅうの動物たちに色を塗ってあげることを思いつき、大評判になりますが・・・。
1999年、世界的編集人、マイケル・ノイゲバウアーが見い出し、絶賛した期待の日本人新人作家が、この9月に世界同時デビューを果たします。「ぼくはカメレオン」は、英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語版をはじめ、オランダ語、中国語、韓国語そして日本語の8ヵ国語版にて、日本の絵本界初の世界同時発売になります。 緻密な描写力、力強いタッチ、溢れ出すような色彩、そして誰にも媚びない骨太のプロット展開・・・、1969年東京生まれの「たしろちさと」は、これらをすべて独学で開花させました。 久々に本物の才能に巡り合えた喜びに、ノルドズッド・グループは大きく感動しつつ、大切に育てて行く決意を固めています。
【安藤パパ】 クリスマス装飾の色彩の美しさは子ども心にも強い印象を残すもの。そんなColorへの興味をさらに喚起する絵の、色彩の素晴らしさが伝わる絵本です。またドキドキのストーリー展開は、色を塗ること(=世界を変えること)の面白さと、その危なさを子どもたちにバランスよく伝えます。ぜひこの絵本はパパが読んであげてください。迫力ある父親の声で読むと子どもに受けるのは僕らのお話し会で実証済み。ピンクのかばや、レインボーなライオンのセリフはお父さんの野太い声で楽しんで、子どもたちとあったまってください。最終ページでは「カルロ探しゲーム」できるのでクリスマスにもピッタリ。BGMは、ジャングルのリズムが聴こえてくるスゴ腕パーカッショニスト、ラルフ・マクドナルドの『Trippin’』で。
5歳0ヶ月の息子に読んでやりました。体の色を自由に操れるカメレオンにあこがれる、地味な体の色の持ち主の要望に応えて、カラフルに体の色を変えてあげるのですが・・・。やっぱりみんなわがままなのかもしれないなーと思いました。なにをやっても、必ず文句はでる。どれにも満足しない。そんな人間のサガを浮き彫りにした気分でしたね。それにしてもあまりにもカラフルな動物になったので、息子と目をきらきらさせて喜んでました。きれいなものが好きなお子さんにどうぞ。 (minatsuさん 40代・ママ 男の子4歳、女の子1歳)
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