公園で拾ったカラスのひな。親の元に返してやろうとするけれど、まだ飛べないので巣に戻れません。放っておくわけにもいかず、世話をすることにしました。献身的な世話のおかげで、やがて飛べるようになったカラスは少年のもとを離れていきます。そして、少年は声をかけます。「飛べ! カーピー」と。もろはしせいこうさんのやわらかくやさしい絵柄と、さりげなく心に残る文章で少年の心の成長をしっかりと描き出した感動のドラマです。(野鳥を飼うことは法律で禁止されています。カラスも同じです。保護するためにどうしても飼う場合は、許可を取る必要があります)
巣から落ちたカラスを育てるという行為は、禁じられているし、とても危険な行為です。
でも、お寺の住職でもある諸橋精光さんが取り上げて、絵本にしていることに意味があると思いました。
カラスはとても愛情深い鳥で、巣から子が落ちても必死にそれを守ろうとします。
カラスの子に近づくと攻撃を受けます。
それを連れ帰ったということに、まずは凄さを感じました。
その後親ガラスが常に見守っていることも印象的です。
カラスの子を育てようとする子どもを認めたということは、とても素晴らしいことです。
本当だったら、この家が攻撃の的になりそうな気がします。
ともかく、カラスの子を自然界に返せたことに、ホッとしました。
諸橋さんが、この絵本を通して伝えたかったのはこの部分でしょうか。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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