「江戸時代のお店ってのは、いってぇどんなところだったんだい?」 落語を聴いたり、時代劇で目にすることはあっても、お店の内部や当時の買い物事情、なかなかくわしいことはわかりません。 いったい当時はどんなお店があったのか、お店の様子はどんな風だったのか、見てみたい! そんな願いをかなえてくれる絵本ができました。絵本を開けばそこは江戸時代の大通り。町人にお侍、たくさんの人が行き交うにぎやかな通りに、のれんを下げたお店がずらりと軒を連ねています。さっそく、通りを歩きながら、お店をのぞいて中を観察してみましょう。 まずは、小間物屋さん。ここは化粧品や髪の飾りなどを売っています。紅(べに)を入れるうつわ「紅ちょこ」や、おしろい、色とりどりのくしやかんざしに、お歯黒の道具。たくさんの小物が整然と並べられています。見たことがない道具も、名前と説明が書いてあり、どんなときにどんな風に使うのかわかると、ますます興味津々。きれいな模様や飾りがついた道具を「素敵!」と思わず手に取りたくなる女性の気持ちは、きっと昔も今も変わりませんね。 他にも、めずらしい舶来物を売っている「唐物屋」や、独特のパッケージが楽しい配合薬と生薬をとりそろえた「薬種屋」など、全部で6つのお店とお風呂屋さんが紹介されています。掛け声や衣装で人目をひく行商人「ぼてふり」のページも面白い! 作者は、江戸時代を舞台にした絵本を得意としている藤川智子さん。監修は江戸東京たてもの園園長の小林克さん。お店の外観と店内の様子、それぞれのお店の商品が図鑑のようにくわしく分かりやすく解説され、江戸時代のお店の様子が生き生きとしたイラストで再現されています。 商品には今でも見られるものもあり、それを見つけるのも楽しいですが、今とはまるで違う部分に驚いたり、感動したり。まるで江戸時代にタイムスリップしたような感覚で、楽しみながら、江戸の文化に触れて学べる知識絵本です。
(掛川晶子 絵本ナビ編集部)
小間物屋、人形屋、本屋、お菓子屋、薬屋など、江戸時代のお店の様子を楽しいイラストで見せる知識絵本です。外観から、中に置いてある小物まで細かく紹介。さあ、江戸時代へタイムスリップした気持ちでお店を見て歩こう!
江戸時代のお店について、そのお店でどんなものが売られているのかを紹介しています。
この本では、お店の名前を聞けば、何となく商品が想像出来ました。
今も昔もそれほど変わらない、人々の購買欲をくすぐる商品が沢山あるなぁと感じました。
最後のお風呂屋さんは、男女別のお風呂になっていましたが、江戸時代は混浴も多かったので、他のお店と比べると時代の切り取りが違うのかなと感じました。 (hime59153さん 40代・ママ 男の子10歳)
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