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子どもの夢に共感そして受容
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投稿日:2009/09/23 |
かおるくんの家の庭は狭く、ちっぽけな木が三本。
庭をながめつつ、かおるくん、おおきな木が欲しくなります。
かおるくんの想像する木は、自然との共生を実現する素晴らしいもの。
想像の設計図を描き上げ、おとうさんに話したら、おとうさんも共感してくれて木を植えることになります。
かおるくんの大きな木への憧れと夢が、どこまでも限りなく具体的で、読者を引き込みます。
春夏秋冬、そこで暮らす生活を思い描くページも美しい。
右横開きで始まり、想像の木を描くページは縦開きで工夫されています。
とてもステキだと思ったのは、かおるくんの話を両親が聞いてその憧れ(夢)を一蹴せず、受け入れ理解している姿勢です。
こんな、受けとめ方ができる両親だから、かおるくんのイマジネーションの世界は、深く広がっていけるのでしょう。
扉絵の、星空の下、大きな木の上のかおるくんの家が美しく、あの植えた木で、かおるくんが作ったものかしらと読み返し思いました。
見返しを息子は見直して、大きな木で作ったったかおるくんワールドの設計図を楽しんでいました。特に、ほらあな(木の中の空洞部分)の中のはしごが気に入っていました。
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お風呂でもトイレでも
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投稿日:2009/09/22 |
世界で一番短い詩の形式、それが俳句。
なんの先入観もない年頃に、名句に出会うことも楽しいかと思います。
楽しい挿絵と解説付きなので、親も一緒に学び直せます。
“いい句は、誰にでも情景が浮かんでくる。そんな風景を見たことがなくても、どこか夢の中ででも見た気がする。それを覚えてしまい、何度か呟いているうちに、そんな経験をしたことがあるような気になってくる。それが言葉の力だ。”という解説になるほどなぁ〜と、あらためて言葉(やっぱり日本語)は素晴らしいと思いました。
季語探しも力を入れ過ぎず、楽しく家族で、今(秋)の句を作って見るのも、芸術の秋の素敵な過ごし方かもしれません。
我が家は、7歳で与えてみましたが、はじめ興味を示さなかったので、『早かったかな〜?』と思っていたら、後日、一人で読んで覚えた句を繰り返し、お風呂でもトイレでもうなっていました(笑)。
昨日、久々に私が出していたら、「お〜、俳句じゃ俳句じゃ。この本良かったよね。」と一言。戻ってきて、「絵も面白いって、レビューに書いておいて。」と二言目。
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なんで、わろ(笑)うてもらうの〜?
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投稿日:2009/09/22 |
家族で書店に立ち寄り、最後に絵本コーナーへ。
読んだ記憶のない作品。
山本先生の絵なので、手に取りました。
たぬきやまから、見下ろす豊年万作の風景。
「ええのう」「たまらんのう」の方言に、イチコロ。
『ぬ〜くぬく』を思い出し、即レジへ走りました。
さては、たぬきめが悪さをするのかと思いきや…。
お米を無断でおすそわけしてもらい、おいももついでに頂いて、へんてこな念仏をとなえ、お地蔵さんからまで…。
おめかしをして、おつきさまにお礼と歓待?????
『ちょっと、ちょっと〜、お礼はわかるけど、なんで、わろ(笑)うてもらうの〜?』
でも、笑ってしまいました。私も息子も、おつきさまも。
たぬきたちのおかげで、村の衆はこの夜、素敵なおつきさまの笑顔を楽しめたでしょうね。
のどかな田園風景、おとぼけキャラのたぬきたち、だんだん笑いの風船が膨らんでくるユーモラスなストーリー展開で、この一冊にノックアウトされてしまいました。
3・4歳のお子さんから楽しめると思います。
息子と笑い転げていたら、夫が、あきれ顔で苦笑いしてました。
今夜、絶対薦めます。
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友だちの 喜びは 自分の 喜び
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投稿日:2009/09/22 |
アーノルド・ローベルの世界。
がまくんとかえるくんのシリーズの中の一冊です。
単行本スタイルで左開き、挿絵たっぷりでちょっとお兄ちゃんお姉ちゃんになったお子さんに。一人でも読むことを楽しめます。
春夏秋冬、あわせて5つのお話が入っています。
この中の、『おちば』が、この季節にぴったりかと思います。
10がつ。
きのはは みんな ちってしまい、
じめんに つもりました。
かえるくんは、がまくんちの庭の芝生の落ち葉をかき集めてあげようとします。
がまくんも、同じ事を考えて、それぞれがお互いの家を目指します。
あいにく、別のルートを通って、お互いの家を目指したので、鉢合わせになることもなく、それぞれが、相手の喜ぶことを思いせっせと落ち葉かきをし、自宅へもどると…。
なんともほのぼのとする、温かい気持ちが伝わってくるストーリーです。
友だちが喜ぶことが、自分の幸せと思っている二人が素直で、純粋でステキです。
最後は、あらら…、でもベットでの寝顔を見ると「よかったね。」って声をかけたくなります。
息子には1年生の時にお話し会では3年生に読みました。
反応は、皆「うふっ」そして、にんまりという感じでした。
良いお話に出会えることは、、読者も幸世ですね。
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運転中の夫は落語感覚で
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投稿日:2009/09/22 |
皆さんの評価も高いので、一度読みたいと思っていた一冊です。
図書館で、やっと借りられ「あっ、これヘビのところでやめちゃった絵本だ。」と思い出しました。
今回は、気を入れて読みました。
もはや感性の曇っている私には、へんな想像力が邪魔をして先へ進めなかった作品でしたが、やはり楽しい昔話でした。
ととさんのかかさんだのみの気弱さ。かかさんの和尚様信仰。この繰り返しだけでも笑えますが、飲んだものの違和感をあらわす擬態語が楽しいです。そして、こちらも飲んだらそんな感じがすると思えてくるからさらに楽しいんですね。
飲むものが、じゃんじゃんエスカレートしていって、『どうなるの?』と読者を本当に最後まで惹き付けます。
これは、節分の季節にぴったりかもしれませんね。
車で移動中、息子に読みましたら、運転中の夫にもうけました。
落語感覚で、夫は楽しんでいたようです。
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情熱で世界を制した男の姿
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投稿日:2009/09/22 |
実話です。
若きフランス大道芸人フィリップフティー。
ノートルダム大聖堂・シドニーハーバーブリッジ等、有名建築を綱渡りで制覇し、逮捕歴500回以上。
彼が、狙いを定めたのが完成間近の世界貿易センターのツイン・タワー。
1974年8月7日。
地上400メートルの高さにロープが張られ、彼はまた渡った。
絵本の中で、彼がかなり用意周到に作戦を練り、思いを遂げたことが描かれています。
息子は前のめりになりながら、仕掛の部分を開いて聞き入っていました。
「え゛〜」「ひょお〜」「うわぁ〜」とか声を出しっぱなしでした。
ここまで来れば、“世紀の芸術的な犯罪”と呼ばれ賞賛されるのも納得です。
情熱で世界を制した男の姿は、人々の心を感動で揺さぶるものがありますね。
あのツイン・タワーは、このような素敵な感動を持って記憶に残されてもいるのだと知り、少し救われた気がします。
最後に、今回の処罰が洒落ていて、ほんとに良い話に出会えたと思いました。
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『え゛っ、左手?左手で描いたの〜?」
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投稿日:2009/09/21 |
紅葉する木の下に寝てる父娘の表紙絵。
『うわ〜、いいなぁ〜』って思って手に取りました。
よ〜く見たら作者は、韓国の方。
韓国ソウルの秋でした。
ソウルは中心部に南山をそして、四方をいくつもの山々に囲まれた地形を特徴としています。
つまり、大都市の中に山があるのです。
韓国の人は山に登ることが好きで、週末の山は家族連れで賑わうそうです。
都会の日々の喧噪さから解き放たれて、ここで過ごす時間は、ソウル市民のこの上ない憩いのひとときなのでしょう。
主人公のソリちゃんとパパが、山遊びをする姿が、とても微笑ましいです。
パパも本当に楽しんでいる。ソリちゃんも体一杯遊んでいる。それが伝わってきます。
最後のページの山と都会の建物の密集群のコントラストには驚きました。
もっと、驚いたのは、絵を担当したハン・ビョンホさんが、“子どもの心の開放感と自由な躍動”を表現するために、ほとんどの絵を左手で描いたことです。
故に、この親子の楽しい思い出の絵日記的な空気が、作品の中に流れているのだと思いました。
「山が大都市の真ん中にあるなんて、いいな〜。勉強しながら、働きながら、季節がいつも見えるんだね。それなら、大都市暮らしもいいかも。」と息子。
さらに、「え゛っ、左手?左手で描いたの〜?」と叫んでいました。
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ここまでやるか〜、すごぉ〜。
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投稿日:2009/09/21 |
古典芸のというだけで、大人でも敷居の高い狂言を、こどもたちが理解できる言葉に置き換え、絵本仕立てにした作品です。
台詞や場面の繰り返しが、絵本との共通点で、こどもたちも違和感なく楽しめるのだと思います。
幼稚園のころから、野村萬斎さんのファンだった私たち親子。
シリーズ『ぶす』・『くさびら』に続いて読みました。
威張りん坊の殿様に仕える太郎冠者が、「茶会に出るため、お茶と刀と馬を借りて参れ!」と遣わされ、借りた馬の静め方を聞き…。
日頃横暴で、勝手な殿様をやり込める笑い話。
馬を静める呪文が、“止動方角”。
息子は、馬が○○をしたら、暴れ出すシーンで何度も喜んでいました。
最後のシーンでは、「ここまでやるか〜、すごぉ〜。」とビックリしてました。
小学校入学前後くらいのお子さんから、この楽しさが理解できると思います。
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こどもたちは みんな 詩人
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投稿日:2009/09/21 |
“ステラと弟のサム”シリーズ本だそうですが、この季節はこの一冊が良いかと思います。
夕焼け空に「火事だ」とステラにかけよるサム。
「おひさまが ねむろうとしているだけよ。」とステラ。
ここから、なんて素敵な表現だと引き込まれました。
おひさまが赤いパジャマを来て、大きな星空の毛布にくるまれる。
サムに説明しているうちに、ステラはサムと今夜キャンプをしようと提案。
すこし、こわがりサムを、ステラが『平気、平気』の勢いで、新しい体験に引っ張っていきます。
それにしても、ステラは素晴らしい詩人です。
いえ、こどもたちはきっとみんな詩人なんですね。
こどもらしい視線で、まだ数少ない言葉を一生懸命使って表現しています。
こんなお姉ちゃんがいて、サムには頼もしい限りでしょうね。
ラストのシーンがまたステキです。
星空があって、月が出て、おばあちゃん、やっぱりこの季節だと思います。絵も、夜のキャンプなのにとても温かい色使いの作品です。
ステラの言葉を楽しんでください。
息子は「かわいいね、ステラの言い方(ひょうげん)。」とニコニコ聞いていました。
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こどもが うれしいと おやは うれしい
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投稿日:2009/09/19 |
こぎつねを失った母ぎつね。
泣いて泣いて、喪失感で一杯のある日、遠くにぽつんと見える小さなあかり。
近づいてみると、電話ボックス。
ボックスの中に人間の男の子。
亡くなったわが子とオーバーラップし、目に映ります。
それから、毎夜電話ボックスにあかりがともるころ、
遠くで療養中の母親に電話をかけに来る男の子の様子をながめます。
ある夜、電話ボックスにあかりも無く、取り外されることを知った母ぎつねは……。
前半、可愛らしいこぎつねと母ぎつねの 幸せそうな様子に心があたたまります。
“子どもがうれしいと、親はうれしい”というフレーズが頭に残っていました。
男の子が母親と話す「かあさん、あいたいな……」の言葉を聞いた母ぎつねが、こぎつねに答えるように「ええ、かあさんもよ。」と心の中で囁くシーンが、泣けました。
電話ボックスに姿を変え、男の子と会話する所は何とも切なくて、我が息子は、神妙な顔で聞いていました。
男の子との出会いが、母ぎつねを癒し、再び生きる前向きさを取り戻していく終盤も素晴らしい。
母ぎつねが受話器を取り、こぎつねに話しかけるシーンは、希望が見えてきます。
最終ページも美しい終わり方だと思います。
涙涙で、絵がにじんで見えますが、優しい色使いと、霞がかかったような淡い(パステル?)画法は、このファンタジックなストーリーを引き立たせてくれています。
「泣かせられてしまった〜。」と息子は、ニコリ。
お子さんだけではなく、お母さんにお薦めしたい一冊です。
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