すみからすみまで眺めて楽しい、季節が学べる、こども新聞のような絵本です。 1月から12月まで、それぞれ一見開きページずつ、その月の行事や、季節ならではの出来事が紹介されます。 なぞなぞコーナーや四コマ漫画があったり、ことわざ、暦のことば、お天気コーナーがあったりとおもしろいネタがぎっしり。 イラストが豊富で、文字もそれほど小さくなく、とても読みやすいのが特徴です。
本書を案内するのは、季節のニュースを伝える特派員「エッどんぐりクン」と、そのガールフレンド「マァどんぐりチャン」。 とくに「エッどんぐりクン」は、四コマ漫画でスズメのチーちゃんにつつかれたり、小さい子にしか見えない公園の妖精、コウエンボッコについてレポートしたり(!?)大活躍。 もちろん、他のコーナーでもマイクをもってあちこちに出没。かわいいどんぐりのキャラクターは子どもたちの心をつかむこと間違いなしです。
絵を描いた内田かずひろさんは、朝日新聞の連載『ロダンのココロ』(朝日新聞出版)で注目された作家さん。 一目見たら、「あっロダン!」と思わず声が出てしまうラブラドールも登場しますよ。
内田かずひろさんファンでもそうでなくても、子どもも大人も、一冊まるごと楽しめます。 身近な行事や言葉の意味がコンパクトにまとめられていて、新しい発見ができます。 学びがあると同時に、壁新聞のように短い時間でさっと読める。季節ニュースのエンターテインメントもあじわえて、くすっと笑える。 おうちに一冊、そして教室にも一冊置いておいて、みんなで読みたくなる絵本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
季節の行事や遊びを伝える本。1か月ずつ、楽しいイラストを交えて新聞のように構成。項目は、こよみの言葉、行事、生き物、暮らし、ことわざ、天気、なぞなぞなど。身近な行事や言葉の意味がよくわかり、新しい発見ができます。
図書館勤務をしていますが、毎年レファレンスにあがるのが季節の行事の本です。絵本だと由来中心の話は堅いし、図鑑は調べ物のの時にしか使われませんが、この絵本は、絵本として1年間の行事を楽しく知ることができるのでいいと思います。小さな絵がたくさんあるのも子ども達に受けそうです! (ドコモダケさん 40代・せんせい )
|