黒ネコ、白ネコ。 子ネコに、デブネコ。 お手々をなめなめ、くあーっとあくび。 ジロリといちべつ、きょとん顔。
あんなネコから、こんなネコまで、表情いろいろ仕草いろいろ! こっちのネコとあっちのネコと、おんなじところはドコとドコ――?
ネコの秘密の集会を描いた『ネコヅメのよる』(WAVE出版)や、 怖い絵本ブームの火付け役となったホラー絵本『いるのいないの』(文:京極夏彦 岩崎書店)などの作品を生み出した町田尚子さんが描く、ネコ愛あふれる一冊です!
著者の描くネコの目力ときたら! どこか見るものをぎょっとさせるような迫力をまといながらも、絵本に手をさしこんで抱き上げたくなるような愛らしさにもあふれていて――。 写実的ながらも、強烈に印象の強いイラストがみどころです。
そうして描かれる個性的なネコたちが、計11匹! 色も模様も体型も実にさまざまですが、そんな彼ら彼女らの「おんなじところ」はどこでしょう? しっぽの短いもの同士、鼻がピンクのもの同士――。 つぎつぎに登場するネコたちを見比べながら、「おんなじところ探し」にチャレンジ!
もちろん答えはありますが、かわいいネコのイラストをじっくり観察しながら「あっちも同じ!こっちも同じ!」と、お子さんといっしょにたのしんでみてください。 大人では見落としてしまうような、思いもよらない答えをきかせてくれるかも!
さて、ちがいもいろいろなら、おんなじところもやっぱりいろいろ。 でも、じつはみんながおんなじところが、ひとつ―― ネコが好きならすぐわかる? 答えは本書で!
(堀井拓馬 小説家)
「ねことねこ おなじところ どこだ?」 猫とひと言でいっても、それぞれにバラエティあふれる個性と魅力がありますよね。そんな猫の姿態のおもしろさにフォーカスを当て、猫たちの同じところ、違うところ探しをしていく楽しい絵本です。 作はネコの絵を描かせたら当代随一の人気画家、町田尚子氏。 実在する猫たちをじっくり観察して生まれた、生き生きとした表情やユーモラスな仕草は息をのむほど。大人も子どももその魅力に引き込まれること間違いなしです。
明らかに猫好きのための、猫好きによって描かれた絵本です。
明らかに違う猫の共通点を描くなんて、猫をとことん知っていなければ描けない技です。
同じ見開きで答えを明らかにしているので、共通点を探す楽しみが失われているのが残念ですが、読み進んでいったら全く別の展開になっていきました。
最後のページとその前の見開きで、猫を可愛いと思うか思わないか、読者の猫好き度を試している絵本かもしれません。
挑戦的な猫の表情に、私はドギマギしてしまいました。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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