おなかのポケットから出てこない赤ちゃんカンガルー、ピープーに、お母さんは、外の世界の素晴らしさを色々と 語りきかせますが……。外への一歩をためらう子どもの気持ちを優しく汲みつつ、自然にひとり立ちを促す温かい絵本。 読後、子どもをぎゅっと抱きしめたくなるような絵本です。
赤ちゃんがはじめてよちよち歩きはじめる。やがてお母さんから、はなれて遊べるようになる。子どもにとって、こういう成長のステップは、大人にたとえるなら、高さ5メートルの棒高跳びに挑戦するに等しいくらいの大冒険です。それだけになかなかそういうステップを踏めない子もいます。 この絵本のカンガルーのお母さんは、なんと賢いことでしょう。わが子がおなかのポケットの温もりの中からなかなか出ようとしなくても、あせったりしません。やさしく言葉をかけて、ポケットから出て、大地に立つように誘います。 幼い子に限らず、子どもをひとり立ちさせる愛のある育て方とはこういうことなのだと気づかせてくれます。なにごとにつけ、「はやく、はやく」とせかせかしがちないまの時代に、とても大切なことを語りかけてくれる絵本だと思って翻訳しました。 ―― 柳田邦男(本書帯文より)
お母さんカンガルーのお腹の袋から
外の世界へ飛び出すことが出来ないでいるピープー。
この姿から
幼稚園や小学校に「行きたくない」って
ダダをこねている子供の姿を想像させられました。
子供は ただただ不安な気持ちから
こういう言葉を発するのでしょうが
お母さんの心に余裕がないと
ついそんな子供の心と
しっかり向き合う事が出来なかったりするものです。
(自分の経験より…笑)
そんな時は
このピープーのお母さんの様な言葉掛けが出来たら素敵ですね。
春から 新生活を始める子供さんや
お母さんとの生活を卒業し
幼稚園などに通い始める子供さんに読んであげたら
安心して 新しい世界へ飛び込んで行けるんじゃないかな。
昔「心の基地はお母さん」という言葉を
どこかで聞いた事があります。
そんな言葉を思い出させてくれた絵本でした。 (西の魔女さん 30代・ママ 女の子14歳、男の子10歳)
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