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針の刀を腰にさし、おわんの舟にのって、いっすんぼうしは、いざ都へ。 小さい主人公の波瀾万丈を、遊び心あふれる絵筆でみごとに描きます。 おそろしい鬼たちとたたかって姫さまを守るすがたは、あっぱれ!
昔話もつくづく味わいがあると思います。
私の知っている『いっすんぼうし』は立身出世のかなり古風な物語でしたが、荒井良一風の絵で今風にされるとなんだかエンターテイメント仕立てに変わっています。
一寸法師がいじめられっこだったとか、お椀の旅がこれほどに楽しい旅だったとか、なんだか浮かれてしまいそうなお話になっています。
決め所の鬼退治、こづちで大きくなるところは変わらないものの、時代感覚の違いを感じさせられました。
いっすんぼうしがひらがなで登場するところから、世の移りを感じさせられました。 (ヒラP21さん 50代・パパ 男の子14歳)
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