最初はどういう内容なのか想像もつかず、たまたま手にとった本でした。
これは、作者の小さい頃の思い出をお話にしたものだそうです。
7月28日に地球上から空気がなくなってしまうのだといううわさが流れる。しかも、空気がなくなるのはたったの5分間だけ。
そんなことがあるわけないと最初は思うんだけど、いつの間にか、うわさがうわさを呼び、真実味を帯びて誇張され、みんなが信じていく。
「○月○日に地球が滅亡する」その手の話はいつの時代にもあるんだな、と。
このお話も、空気がなくなる5分を生きぬくためにみんなが一生懸命息をとめる練習をしたり、校長先生が持論を展開したり、その様子が真剣であればあるほど、こっけいでなかなか楽しいです。
そして、時代が時代なので、みんな貧乏。空気がなくなるからって何かを準備することも出来ない。
それならみんなで死のうなんていう潔さもあり、そんなあっさりと決断してしまうところもおもしろい。
最後は結局どうなったか?結論はわかりますよね。何も起こらず、めでたし、めでたしです。
絵本としては文章はかなり多め。でも、「ほんとに空気がなくなったらどうするの?」そんなことを考えながら想像しながら聞く楽しさがいっぱいです。文章の長さはあまり気にならないんじゃないかな。 (たかくんママさん 30代・ママ 女の子10歳、男の子7歳)
|