今日はおとうさんの帰りが遅いので、ぼくはひとりでおるすばん。 しっかりしないといけません。 そんな時、おつきさまがぼくの家にやってきて・・・。
いとうひろしさんが描く「しっかりもののぼくと優しいおとうさん」。 全編を通して感じる二人の温かな信頼関係に、胸がじんわりしてしまいます。 でもやっぱりぼくだって、ひとりぼっちの時は少し寂しいのです。 足りないかけらを埋めるようにやってきてくれたのが「おつきさま」なのかもしれません。 おつきさまは何でも知っている大人のようだけど、 遊ぶ時には子ども以上にむきになります。 なぐさめ方だって少し下手、でもいっぱい笑わせてくれます。(誰かさんみたいだね。) 楽しい時間はあっという間。やがておとうさんが帰ってきます。
お月さまには太陽みたいな底抜けな明るさはありません。 でも、いつでも静かにしっかりと見つめていてくれている味方です。 ぼくとおとうさんと、これから生まれてくる全ての子ども達の・・・ 少し長めでも、ゆっくりと子ども達に読んであげたいやさしいお話です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
ひとりで留守番の夜、お月さまがやってきた お父さんの帰りが遅くなる夜、お月さまがぼくに話してくれたのは、小さい頃おとうさんも聞いたという物語だった。 講談社創業100周年記念出版
あまりレビューが投稿されていないので、是非お薦めしたいと思いました。
お月様がタイトルにあるので、秋口に読むのが良いのかもしれませんが、とても良いお話なので読後即投稿しました。
父子家庭なのでしょうか?、帰りの遅いお父さんを一人心細く待つ男の子が主人公です。
そこへお月様が遊びに来てくれました。
なんて、子どもと遊ぶのが上手なお月様なのだろうと思ったら、曇った満月の晩、一人ぼっちの子どものところへ方々遊びに行っているんだそうです。
「また来てね」の男の子のお願いに、少々残念な答えが返って来てガッカリしていたら、この次の男の子の台詞に泣かされてしまいました。
こういう優しさが育っているという事は、お父さんの懸命な子育ての賜物なのでしょうね。
ラストの男の子のお父さんの台詞にもう一度泣いてしまいました。
お月様とのあったか〜い心の交流のこのお話は、寒い冬に読むのも素敵だと思います。
お留守番が上手なお子さんへ読んであげるのも、一人読みを勧めるのにも良い作品だと思います。 (アダム&デヴさん 50代・ママ 男の子12歳)
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