「モッタイナイ」の精神を世界に広め、アフリカ人女性で初めてノーベル平和賞を受賞した環境保護活動家、ワンガリ・マータイさんの人生を描いた伝記絵本です。 アフリカ東海岸の国ケニアの美しい自然の農村に生まれたマータイさんは、20歳のときから5年間アメリカに留学して生物学を学びます。 母国に帰るとケニアの風景は大きく変わってしまっていました。お金を得るために国中の木を切り倒し、砂漠化が進んでいたのです。 マータイさんは苗木を育て、人々に植樹を教える運動をはじめます。その運動は国中に拡がっていきました。
アフリカの女性として初めてノーベル平和賞を受賞した環境保護運動家ワンガリ・マータイさんの伝記絵本です。 伝記というと歴史上の人物を思い浮かべますが、彼女は私たちと同じこの時代を生きています。 ケニアの農村に生まれた彼女に影響を与えたのは、留学先で学んだ「自分のことだけを考えるのではなく、もっと大きく世界のことを考えなさい」との教えでした。 「モッタイナイ」の国、日本の未来を担う子どもたちの心に、この物語が苗木を植えてくれることを心から願います。 (2011年9月25日、マータイさんは永眠されました。心よりご冥福をお祈り申し上げます。)
[MOTTAINAI モッタイナイ]の精神を世界に広めたことでも知られる、 ケニアの女性環境保護活動家ワンガリ・マータイさん。 荒廃する故郷の大地を救うためアフリカ全土で植林活動を行い、アフリカ人女性として 史上初のノーベル平和賞に輝きました。この本は、マータイさんの少女時代から描き、 1本の苗木を植える運動がどのように育っていったかを伝えます。
「モッタイナイ」のマータイさんがどうしてノーベル平和賞を受賞したのか、この絵本を見てよ〜く判りました。
アフリカの環境破壊。
それは、先進国の身勝手さに振り回された悲劇に他ならないのですが、緑が失われていく早さと、人間が変わって行く様をマータイさんが見て、行ったことが素晴らしい。
自足の生活から消費者に変った人々に、自然の大切さと、緑の大切さを伝え、なによりも行動することの重要さを伝えて、復興への第一歩を踏み出すのですが、それは一本の苗木からでした。
荒れ地になった赤土から緑を復活させるための努力は大変なことに違いありませんが、この絵本は決して暗くはなく、マータイさんの続ける努力とあきらめないことを美しく描いています。
環境への思いを深めるとともに、マータイさんの行いには甘受すべきことが満ち溢れています。
本当ならば環境に対する受賞であるべきかと思うのですが、環境の保全こそすなわち平和への取り組みに違いありません。(アメリカ副大統領だったゴアさんも受賞しましたし。)
この絵本はアフリカの話であることと、マータイさんがアフリカ人女性であることが大きなポイントだとは思うのですが、子どもたちには、マータイさんから学ぶとともに、先進国に住む人間として、自分たちのエゴで環境が破壊されていく国があることも理解してもらいたいと思います。 (ヒラP21さん 50代・パパ 男の子13歳)
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