ぞうのむれにかわいい赤ちゃんが生まれました。むれにいる若いおばさんゾウは、おすのゾウと出会い赤ちゃんを身ごもりました。ゾウたちは優しい季節をのんびりと過ごしています。しかし、とうとう雨の降らない季節がやってきました・・・。
この絵本のテーマは自然のきびしさでしょうか、ゾウの習性でしょうか。象牙を求めてゾウを狙う人間も出てきます。
たんたんとした展開の中に、ゾウの習性とゾウの置かれた環境の厳しさを学ぶことができます。
集団で生活するめすゾウと子どもたち。歩きを覚えるまでに赤ちゃんゾウは自分のはなにつまづいたりするのですか?
一匹のおすゾウが現れます。おばさんゾウと仲が良くなります。赤ちゃんが生まれるまでに2年もかかるのですか?
水の涸れた湖、枯れた草原。大自然のきびしさの中で歩き続ける力強さも学びました。
歩き続けるゾウのむこうに砂嵐が見えるラストシーン。ゾウたちが次に直面するきびしさを痛感しました。
絵のきめ細かさと、遠景の多用。吉田さんの世界はとてもスケールの大きさを感じさせられます。
絵本の中の絵も素晴らしいですが、標題紙に書かれている木版画もすごいです。 (ヒラP21さん 50代・パパ 男の子13歳)
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