サーカスの少年と白馬の、心に染み入る物語 バイオリンを弾くのが大好きなニーナの住む町に、サーカスがやってきました。そのサーカスにはさびしそうな目をした男の子、ミハエルがいました。家族のいなくなってしまったミハエルはサーカスに引き取られますが、残念なことになにも得意なことがありませんでした。サーカスにいる美しい白い馬のニジンスキーに芸を仕込めばサーカスに出してあげると言われたミハエルは、ニジンスキーに厳しく芸を仕込みます。そんなある日ニジンスキーはサーカスからいなくなってしまったのです。ミハエルがニジンスキーを見つけたのは、ニーナの家でした。ニーナの家から流れてくるバイオリンの音色に、ニジンスキーはじっと耳を傾けていたのです。そのバイオリンの音楽を聴いたとたん、ミハエルはとても懐かしい気持ちになるのでした。
【編集者からのおすすめ情報】 きっかけは一枚の絵でした。ささめやゆき氏の個展に出品された「サーカスの馬」という絵を見た石津ちひろ氏が、このお話を書きあげてくださいました。ささめやワールドともいうべき、北方ヨーロッパを思わせる絵は、サーカスという題材にぴったりで、格調高い一冊となりました。音楽、芸術のすばらしさ、そして愛を教えてくれる絵本です。絵本日本賞受賞のコンビによる最新刊です。
何も芸のできないサーカスの男の子と白い馬。他の芸人たちと同じことをしようとしてもどうしてもうまくいかない。自分も馬もどんどん追い込まれていくばかり…。
でも,男の子にも馬にも素晴らしい才能があったのです。
おばあちゃんと暮らすミーナも,もしかしたら両親がいないのかもしれませんね。
舞台はイタリアのようですが,フランスの民謡「澄んだ泉のほとりで」が,両親を失ったミハエルにはぴったり合うと思います。歌を入れて読んでみてはいかがですか?
以下は,日本の子どもにも伝わるように私が意訳してみました。
A LA CLAIRE FONTAINE
(清らかな泉のほとりを)
1 泉のほとりを そぞろ歩き 澄んだ水で 水浴びしたね
2 乾く間は 樫の木陰 枝の上で 小鳥が鳴いていた
3 歌え小鳥よ あの日のように 僕の心 癒しておくれ
※ 繰り返し部分
僕の大事な人 決して忘れない
イリア ロントン クジュテーム ジャーメ ジュヌ トゥブリレ
Il y a longtemps que je t’aime Jamais je ne t’oublierai. (kimiegangiさん 50代・その他の方 )
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