若くして夫婦になったジムとデラは、貧しくも互いを愛して暮らしていました。 ジムの宝物は祖父から父へと代々伝わる金の時計、デラの宝物はその美しい髪の毛でした。 クリスマスの前日、デラはそれまで生活を切り詰めてきたにもかかわらず愛する夫にプレゼントを買うだけのお金がないことを嘆き、自慢の美しい髪を切ってかつら屋に売ってしまいます。そしてそのお金で、ジムにぴったりのプレゼント −金の時計につけるプラチナの鎖− を買ったのでした。 ジムは家に帰ると、デラの姿を見て・・・怒りでも、驚きでも、不満でも、恐怖でもない、複雑な表情をしました。ジムがデラに用意したプレゼントは、デラがあこがれていた、美しいくしだったのです。 そのくしがとかすべき美しい髪はもはやありません。 それでもデラは感激し、ジムにプレゼント−金の時計につけるプラチナの鎖−を渡します。 ところがジムは、デラにくしをプレゼントするために、自慢の金の時計を売ってしまっていたのでした。
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心が洗われる、素敵なお話です。 あらすじを聞いただけでも素敵だと思ってしまいますが、練りこまれた文章とツヴェルガーの細やかな挿絵がさらに素敵です。 「1ドル87セント。それですべてでした。」という書き出しではじまり、最初のページには絵がありません。漢字交じり(ふりがなつき)の長い文章ですので、お話を読みこなせるようになってからがよいでしょう。むしろ大人に読んでほしい作品です。
クリスマスのプレゼントを買うために、自分のいちばん大切な宝物を手放してしまう夫婦の愛の絵物語。 心を打つ短編として名高い物語に、美しい絵がつきました。ギフトブックとしてもたいへん喜ばれています。
以前に短編の名手と言われたオー・ヘンリーの短編集を文庫本で読んでいたので内容は知っていました。またこの話は数あるオー・ヘンリーの短編の中でも、「最後のひと葉」と並んで最も有名なものです。
でも読んでいるうちに(妻の髪が切られたのを夫ジムが見るあたりから)ぐっとこみあげるものがあって、何度読んでも最後のほうはメロメロになってしまうのは、年を取ったせいなのかななどと考えてしまいます。
お互いのクリスマスプレゼントのために自分たちの最も大切なものを売ってしまい、一見無駄に終わってしまったのは愚かな行為だが、彼ら夫婦こそ最も賢い贈り物をしたのだという最後の部分には納得ですね。
子どもの通う小学校で読み聞かせをやっているので、この本も読んでやりたいとは思いますが、今のところちゃんと読む自信がありません。 (オカズさん 50代・パパ 女の子21歳、男の子18歳、男の子9歳)
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