貧乏なミロは、かねもちのルドにだまされて大切な銀貨を貸してしまいます。けれど月が、大きな金貨にして返してくれました。塗り重ねたパステルの色が美しい。
金持ちのルドと貧乏なミロはお隣同士。ミロは何年かかけてためた銀貨7枚で、白い馬を買うつもりでした。ところがルドはそれが気に入りません。「自分のすきが壊れてしまった」とうそをつき、ルドはミロから銀貨7枚を貸してもらいます。ルドの地下室の金庫には、お金がたくさんあるのに…。欲張りのルドはお金を返す気などまるでなく、かわりに大きな鏡をミロに渡しました…。実はこの鏡はとても不思議な鏡なのですが、ルドはそんなことは何も知りません。そして、この鏡のおかげでミロは大きな月の金貨を手に入れました…。
欲張り者と正直者のお話がウィルコンの美しいバステル画で描かれ、読後に清らかな印象が残ります。よかったね、ミロ…と思わず言いたくなってしまいます。長いお話なので、対象は就学前のお子さんから。 (ムースさん 30代・ママ 男の子8歳、女の子3歳)
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