あるところに、雲から糸をつむいで、布をおる少年がいました。朝に昼に、夕ぐれに、色とりどりの糸をつむぎます。ある日、ごうまんな王さまがやってきて、たくさんの布をおることを命令します。やがて空から雲がどんどん減り、雨がふらない日が続いて......。
メルヘンチックな絵とお話の流れの中、友情・分かち合い・自然との共生など、たくさんのメッセージの詰まった作品でした。
教訓本やメッセージ色の強い作品は、あまり好まない私ですが、この作品はとても素直に心の中に入って来ました。
お話は、雲から糸を紡いで、布を織る少年。
おかあさんから教わった通り、空からの贈り物を≪少しもらって、必要なだけ≫布を織っていました。
その日の空模様で、それはそれは素敵な布を織りあげる少年の作品が、王様の目に留まり、王様から困った命令を受け、・・・・・・。
絵がお話と本当にピッタリでした。
この世界にしっかり引き込まれ、帰って来たという感じのする作品でした。
何度か読んでいるうちに、次年度の卒業おめでとうおはなし会″に読んでみるのも良いかもと思いました。
早速、次年度候補作品として図書ボランティアの仲間に報告します。 (アダム&デヴさん 50代・ママ 男の子17歳)
|