ぼくは、オルタにいつも問いかける。 ヤゴはトンボにかわるだろ。サナギはチョウにかわるし、オタマジャクシはカエルにかわるんだ。 でも、こんなぼくは「かわる」ことってできるんだろうか。
主人公のぼくは、小学生。 体が小さくて運動も苦手。部屋の中でサッカー選手を模した手作りの紙ねんど人形「オルタ」に話しかけてるような内気な男の子。でもね、新しい学年になればさ、新しいクラスに新しい先生。過去の自分を誰も知らない新しい世界が待ってるんだ。 そしたらさ、ちょっと頑張って勇気を出せば、ちょっと「かわる!」って自分の心に言い聞かせれば、ぼくだってぼくだって、本当の新しい自分になれるんじゃないか?ある時、お守りのようにポケットに忍ばせていた「オルタ」の力に頼らず、ぼくは新しい自分になることができたんだ。
子どもの単純なようでとても複雑な心の動きを見事に捉え、色鮮やかな色彩と躍動感あふれるダイナミックな絵で綴るのは、絵本作家の中川洋典さん。その切ない胸の痛みは、大人が読んでもキリリと心に沁みるのです。この絵本は、「かわりたい」と思っている子ども達、そんな子ども達を応援したいと思っている大人たちの応援歌に必ずなってくれることでしょう。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
オルタはぼくのあいぼう。大好きなサッカー選手をひとりにあつめて作った紙粘土の人形だ。「オールスター」を短くして、オルタ。ぼくは体が小さくて、食べ物の好ききらいも多い。外で遊ぶより、家の中でオルタと遊ぶほうが好きだ。でも、新しいクラスの先生が「みんな、どんどんかわりましょう!」って。ぼく、かわりたいな、かわれるかな…。「変わりたい」と心の底から強く願う気持ちがあれば、じぶんの意志で変わることができる、そんなメッセージがこめられた1冊。
自分を変えるタイミングというのは
「きっかけ」なんだなと思いました。
うまく立ち回れない性格を変えたい
器用に友達と遊びたい
なんでできないんだろう。
あの子はできるのに・・・
もう無理だと思っていたのに
ちょっとした「きっかけ」のおかげで
かわれるなんて!!
このお話は
一人の男の子の成長を
しっかり感じ取れるそんなお話です。
オルタがなんなのか
早く知ってほしいです。 (ジョージ大好きさん 40代・ママ 男の子13歳)
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