湖のそばに仲間と暮らす赤リスのナトキン。リスたちは湖の真ん中のフクロウのブラウンじいさまが住む島まで、木の実を毎日のように取りに行きます。じいさまには、みんなモグラや魚や虫をお礼にと持参しますが、礼儀知らずのナトキンは手ぶらの上に、いつも無礼ななぞなぞをじいさまにふっかけてはふざけます。度重なる子リスの悪行にとうとう堪忍袋の尾が切れたじいさまは、ナトキンを捕まえてしまいます。ほうほうの体で逃げ出したナトキンは……?
川上未映子さんの新訳シリーズを読み始めて、初めて手にしたいしいももこさん訳です。
ナトキンのエスカレートする悪ふざけと、起こってしまった報いは、とてもワイルドなのですが、いしいももこさんは良識的な訳で穏やかにおさめようとしている感じがしました。
それが長年愛読されてきた理由かも知れません。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
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